ラブ&チーズ

台湾でのチーズ、Craftsmanship


Shinji FujikawaShinji Fujikawa  / Oct 7, 2018

COOK MANIA

2018年9月23日・24日、台北の歴史的建造物である「華山1914文創產業園區」にて「A Better Meal」という、とても魅力的なイベントが行われた。

▲ 多くの来場者で賑わう会場

そもそもの発端は、3年ほど前に食に携わるシェフ、パテシィエ、チョコレート生産者、ビール生産者、チーズ生産者、クリエイター、ブロガーが食をテーマに集い「COOK MANIA」 ( https://cookmania.cc/ ) というグループを立ち上げたことがきっかけだ。

毎年テーマを決め、2年前は30名ほどだった参加者が、2017年には100名前後となり、今年は2日間で1500人ぐらいが参加して行われたという。台湾の食を良くしたい、面白くしたい。そんなクラフトマンや生産者が集まったとても素敵なイベントだ。

そして今年は「Sustainable」「Waste 0」「Reserve」をテーマに出店者が集まり、ブースでは飲食ができ、トークセッションや各国料理のシェフのデモンストレーションなどが行われた。

▲ 「Waste0」のゼロ、「Sustainable」の無限などを表すロゴ

台湾のチーズ文化、と3年前

3年半ほど前、台湾から一通のメールが店に届いた。
そこには「CHEESE STANDでチーズの修行をしたい」「イタリアにも行く予定だけど、同じようなアジアで、また街でやっていることに興味がある」といった内容が書かれていた。

Isabella Chen。

面談をして、情熱が伝わってきたのと、自分がナポリピッツァに飛び込みで修行したことを思い出し、受け入れることにした。怪しい英語やイタリア語で会話が飛び交う暑い小さな工房で、重いものを持ったり、洗いものをしたりと、彼女は小さいながらもちょこちょこ動き、とても頑張っていた。

チーズを家で作ったことはあるけど、大きな容量で作ったことがなかった彼女には3ヶ月ではまだまだ足りなかったと思うが、とても真面目にメモして一つずつ覚えていった。

その時に自分がイタリアでナポリピッツァの修行をしていた頃のことを反省した。やらせてくれないときには師匠に食ってかかった事もあったり、イタリア人の口論のように強く言い返すこともあったりしたのだ。

そして2016年、彼女は台北で[Man Mano]という都市型チーズ工房を立ち上げた。 ( https://www.facebook.com/lab.manmano/?utm_source=tripadvisor&utm_medium=referral )

現在、台湾ではナポリピッツァも広がり始めた。台中ではイギリス人がチーズを作っていたり、日本人が教えに行ってチーズを作っていたりとチーズ作りも少しずつだが広まっている。臭豆腐がある文化だ。ウォッシュタイプのチーズや青カビのチーズもきっと抵抗なく広まっていくだろう。

▲ 歴史ある華山1914文創產業園區の建物

Craftsmanship

話はもどって「A Better Meal」へ。今回はIsabellaの師匠というポジションで、参加させてもらった。

チョコレート、サラミ、コーヒー、チーズ、ジャスミン茶。また、台中で作られるワイン。ブースには様々な商品が並べられ、それらの職人たちが作った素材を使ったこのイベントだけのためのビールやシェフたちが手分けして作られた食が提供された。

▲ 台中で作られたワイン

モッツァレラのデモンストレーションを行い、ストリングチーズをIsabellと共にステージで作った。

3年前と相変わらずIsabellaは準備に、忘れものを取りに帰りに、紹介にと、ちょこちょこ動いていた。頑張っている姿に少しうるっときた。

チーズを作り始めて、2年ほど。多くの台北のレストランにチーズを使ってもらい、多くの信頼を勝ち得、つながりを作っていたことに本当に誇りに思う。

▲ このイベントのためにオリジナルのビールも用意された

台湾は漢方や中医学があり、そもそもが食に対する意識の高い国だ。今回のイベントでは、台湾の若手たちの食に対する新しい動き、海外のものを受け入れようとする動き、クラフトマンシップへの原点回帰、など皆で変えていこうという気概を感じた。日本での牧歌的なファーマーズマケットよりも力強さがあったように思う。

▲ 若い世代が多く訪れ、台湾の食に対する関心の高さが伺える

6年ほど前にシェ・パニースの方たちが日本に来てものづくりを提唱した「OPEN HARVEST」という素敵なイベントがあった。そのようなイベントを仲間と共に行い、日本でもこんな力強いムーブメントを起こしていきたい、と感じて帰国した。

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