『まじめな会社員』と、いつメンのお茶

三煎目🍵 だれにでもできるかんたんなおしごと


Emiko IzawaEmiko Izawa  / Mar 22, 2022

「お前はお茶くみでもやってろ」

「お茶くみなんてやりたくありません。ちゃんとした仕事をやらせてください」

会社でお茶を淹れるという行為は、「だれにでもできるかんたんなおしごと」と捉えられることが多いようですが、この考え方、非常〜に違和感があります。

例えば……。

以前、お茶屋さんとお茶農家さんの座談会記事のお手伝いに行ったことがありました。
私はディレクターでもライターでもなく、一番下っ端のアシスタント。

ライターさんの横で、勉強がてらフンフンと話を聞くくらいのつもりでいたんですが……。

さて問題です。このメンバーでお茶を淹れるのは誰になると思いますか?

問題(クイズ)ではなくこれは問題(プロブレム)です。

そう、「だれにでもできるかんたんなおしごと」=「お茶くみ」をするのは一番下っ端の人間。いや、ちょっと待って?目の前にいるお茶のプロたちに、私がお茶をいれて飲んでもらうって、一番ハードル高い仕事じゃないですか?!?

その時は、ばくばくに緊張しながらお茶を淹れ、なんとかお茶屋さんたちにも満足いただけたようで、ハードなお茶くみを無事終えたのでしたが……。

もうひとつ。会社のお茶の話。

数年前、日本屈指の建築デザイナーさんの事務所で打ち合わせがありました。
打ち合わせが始まろうとした時、美しい器のお紅茶とお茶菓子を、アシスタントさんが持ってきてくださいました。思わず「写メしたい!」と思うほど素敵な品々。そんな気遣いもあってか、打ち合わせも盛り上がり、気づくと1時間が経っていました。すると、アシスタントさんが違うお菓子とお茶を持ってきてくれたのです。

これは、鳩時計のように、打ち合わせが1時間立つごとにお茶を入れ替えていくという、デザイナーさんのルールでした。おかげで気分転換にもなるし、会議が長引いてることのちょっとした申し訳無さも感じたり……。よく考えられている美しいルールだなあと数年たった今でも記憶に残っています。

…お茶くみ、ハードル高い仕事じゃないですか?

今日は冬野梅子作『まじめな会社員』を紹介します。

オンラインショップアプリの問い合わせにメールで返信する仕事をしている主人公あみ子。30歳。契約社員。5年間彼氏なし。

OLのお仕事&恋愛あるある漫画なのかなと思って読むと完全に裏切られます。
いや、間違ってはいないのですが、その視点のリアリティたるや。

私は毎週読むたびにぐさぐさとナイフで刺されているような感覚になっています。しかも急所を。

『まじめな会社員(1巻)』©️ 冬野梅子/講談社

同じ職場の気になる同僚「綾ちゃん」。ずっと気になっていたけど、ふとしたきっかけで仲良くなることに。マッチングアプリでは仕事のように定型文をコピペして会話しているけど、彼女とは素直な気持ちで喋れる。

なのに、「どんな本が好きですか?」と彼女に聞かれると、“ハズしたくない”、“センスあると思われたい”、“否定されたくない”といういろいろな考えに埋もれてしまって、答えられなくなってしまうという……。

痛い……。

さて、なんのお茶を合わせてみましょうか。

EN TEAの「月茶」はどうでしょう。

水出しにすることでカフェインが抑えられ、寝る前のひとときにもぴったり。しかもストレスを軽減するGABAも含まれていて、グサグサと刺された心を癒やしてくれます。

ちなみに、EN TEAといえば、渋谷にある[GEN GEN AN]さん。イケてるいつメンたちがいっぱいいる日本茶スタンドです。コーヒースタンドならよく見る光景ですが、日本茶でこれを切り開いてるのは本当にすごい。

『まじめな会社員』にもでてくる「いつメン」。“いつも一緒にいるメンバー”のことです。興味のある界隈の人達のいつものメンツになりたい、仲間になりたい!と、興味とリスペクトを持って必死に振る舞っていただけなのに、仕事のために打算的に近づいたと勘違いされてしまったり……。

でもいつメンになったらなったでみんながSNSに上げてる会に私だけ呼ばれてないとか、そういう悩みが出てきたり……。

ぐさぐさと刺さってはくるのですが、私しか感じていないと思っていた孤独を漫画にしてくれることですごく救われています。前回書いた、初期さくらももこの再来と私は勝手に思っています。名前も、冬野梅子…あれ? なんか似てません?

漫画『まじめな会社員』(冬野梅子)
コロナ禍における、新種の孤独と人生のたのしみを、「普通の人でいいのに!」で大論争を巻き起こした新人・冬野梅子が描き切る! 菊池あみ子、30歳。契約社員。彼氏は5年いない。いろんな生き方が提示される時代とはいえ、結婚せずにいる自分へ向けられる世間の厳しい目を、勝手に意識せずにはいられない。それでもコツコツと自分なりに築いてきた人間関係が、コロナで急に失われたら……⁉
作品紹介ページ
お茶『月茶』(entea)
夜の眠りまでの時を、より豊かに、あなたらしい生活のリズムに寄り添うことを思い、EN TEAがお作りした月茶。茶を飲むことで、一日をリセットし、自分と向き合う時間になることを願い、緑茶を選びました。冷水で時間をかけて抽出することで、カフェインを減らし、安心感とリラックスを。低温抽出することで、味わいとして、旨味と透明度が高く、喉越しも良くなり、日常のルーティンにも取り入れやすくなっています。
商品ページ

 

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