Food loss +

食をきっかけに世界を広げる。


Satoshi HiraiSatoshi Hirai  / Nov 19, 2019

いま、「フードロスの学校」という場をつくっていて、学生、はたらく人、そしてもっと上の先輩方まで、ここでたくさんの人が、食との向き合い方について学んでいる。

▲フードロスの学校は、東京農業大学世田谷キャンパスをが舞台。

 フードロスに対して白黒つける理屈しか知らないと、「捨てるのもったいないなぁ」以外の考えで話すことができない。どうやったら幅の広い食の話ができるようになるのか。その答えは、「自前のフードロス論」を持つことではないか。


▲年齢も立場も違う人だからこそ、ときには反対意見がでることも。

フードロスという言葉は知っていても、なぜ問題なのか?まで考えている人は少ない。スーパーで並ぶ野菜は売れ残るとどうなるのか。食べ残したアジフライ定食はどうやって捨てられるか。処理されるときにでる温室効果ガスとはなんなのか。気候変動と食料問題にはどんな関係があるのか。環境問題のむずかしさは、何が問題なのかをきちんと説明するのがむずかしいことにある。そう言ったのは養老孟司さんだけど、食料問題でもそうだ。

最近は小中学校で、フードロスやSDGsの授業があって、環境問題にくわしい子たちも多い。この先、彼ら彼女らが消費の中心になったときに環境に配慮していない企業やサービスは、もしかしたら選ばれないのかもしれない。そういった意味でも、だれもが食の教養を身につけることは必要なのだ。

▲法政大学金藤正直先生によるワークショップの様子。

「フードロスの学校」では、毎回いろいろな専門家や研究者の方をゲスト講師に呼んでいる。たとえば、4名の大学の先生方からは、農業経済学、里山文化、会計学、木材とエネルギーの視点でそれぞれフードロスについて話を広げてもらった。

 フードロスの研究者ではない方たちから聴く食や環境にまつわる話が本当におもしろい。食に対するさまざまな見方を育むことができる。聴く方も、じぶんでじっくりと考えて身につけるから、生まれた発想は本当につよく頭にのこる。

▲フードシェアリングサービス「TABETE」を手がける株式会社コークッキング代表の川越一磨さん。

ニュースでもなんでも、あたえられた情報を鵜呑みにするのではなく、情報の本質に疑問を持って、自分の意見を持てるかどうか。「自前のフードロス論」は、これからの時代に必要不可欠な食の教養になるはずだ。

▲ フードロスの学校では、通年で座学や実習を行っていく予定。

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