Food loss +

眉間にしわ寄せない、フードロス論。


Satoshi HiraiSatoshi Hirai  / Mar 15, 2018

そんなに眉間にしわ寄せないで、フードロスについて、もっとたのしく考えよう。

いきなり教科書みたいな話で申し訳ないけど、food lossとfood wasteという言葉がある。food lossは、食べものの量的減少、質的減少を指す。質的減少は「栄養」「価値」「安全性」などが損なわれること。人参がしわしわに萎んだから捨てるのは、food lossだ。

一方、food wasteはfood lossの一部で、食べられるのに捨てるものを指す。お店で注文した料理の食べ残しなどがそれだ。ただ、lossとwasteの分類は明確でもないので、ここではフードロス=「lossとwasteの総称」の意味で書いていこうと思う。

あぁ、フードロスってややこしい。言葉の定義もそうだし、調べれば調べるほど、この問題の複雑さにおどろく。「生産と消費」「環境」「孤食」「人口増加」など、あげたらきりがない言葉たちが、複雑に絡みあっている。

誰かが「フードロスを無くそう!」と呼びかけても、それが「これはやっちゃダメ!」「これを知っておけ」「こっちも忘れるな」と一方的に押しつけてくる説得になると、複雑さも抱えているものだから、何をして良いかわからなくて、ヤル気が起きづらい。
本当は自ら歩み寄って、フードロスやその周りの流れを理解できてこそ、人は納得して行動を起こせる。だからこそ眉間にしわ寄せずに、フードロスに対しては、もっとたのしくポジティブに考える方がいいハズだ。このことはかなり本気で思っている。

▲ 中央防波堤埋立処分場で、ごみの捨て方を学ぶ小学生たち

「野菜を漬けるのが趣味なんですよ」とか、「もうすぐ春キャベツが出るね」とか、目の前の食をたのしむことからでいい。たのしくないと、人は興味をもちづらい。フードロスに対しても「まじめにたのしむ」のだ。

実際、音楽にのりながら、集めた廃棄対象の食材を調理する「ディスコスープ」や、「現代版の食べものおすそわけ」と呼べるようなアプリサービスが増えてきている。どれも、食の魅力と美味しさを同時に体験し、ワクワクできる。

▲ サルベージ・パーティでは、料理のたのしみ方を体験

ぼくたちがプロデュースしている「サルベージ・パーティ」も、主婦、学生、お父さんとこども、学校の先生など、いろいろな立場の人たちに全国で参加してもらっている。

▲ サルパ恒例、プロのシェフによる食材の解説

こういった広がりと参加する人たちの笑顔が、「フードロスをたのしく考えることの必要さ」を物語っている気がする。

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