
meij THE Cacao×wineshop lulu ペアリング体験
チョコレートとナチュラルワインが響きあう至福のアペロ
明るいうちから飲むワインが大好きだ。美味しくて、気軽で、そしておしゃべりのタネになるおつまみがあると最高だ。そんな「気の利いたお供」を探す時間も、ワインの楽しさのひとつだ。
パッケージが目を引く「meij THE Cacao」。(右手前のフローラルカカオはリニューアルにつき終売)
ちょっと気になるチョコレート『meij THE Cacao』と出会った。カカオ豆の個性を最大限に引き出して仕上げたというそのチョコレートは、産地の違いによって香りも味わいもまったく異なるという。
それってなんだか、ナチュラルワインの世界に似ているのでは?
——そんな思いつきから、学芸大学の[wineshop lulu]を訪ねた。
チョコレートに合うワインってなんでしょう?
左手前からスタッフの小林杏さん、店主の江本真亜耶さん、常連のポンさん、パンさん
「このチョコレートに合うワインってなんでしょう?」とお店を訪ねると、店主の江本真亜耶さんとスタッフの小林杏さんが快く相談に乗ってくれた。
お店の常連のポンさん、パンさんも交え、みんなであれこれ試しながら、味わい、相性を考えるペアリング会がはじまった。
「食べてみると最後にふわっと各フレーバーの味がしっかり出てきますね。ペアリングは料理とお酒の要素を寄せてあわせる方向と、ない味を補完する方法があるのですが、一緒に食べると全然違ってきます。チョコレートの油分に重ためのワインを合わせるか、逆にスパークリングで流してすっきりさせるのもいい。どうやって合わせるといいかなあ」と真亜耶さん。
まず、合わせてみたのは4つの「meij THE Cacao」。ナッツを思わせる香ばしいコクを感じる「ナッティカカオ」、白い花を思わせる甘い香りの「フローラルカカオ・ラテ」、まるでフルーツのような複雑な味わい「フルーティカカオ」、ミルクのコクでさらに際立つ奥行きある味わいの「フルーティカカオ・ラテ」。
「ミルクの油分が感じられるラテのシリーズは、泡ですっきりさせてもよさそう?」「紅茶感があるから醸したオレンジワインも合うんじゃないかな」…と。みんなでそれぞれチョコレートの味わいから合いそうなワインの方向性を探っていった。
ミルキー感と赤ワインの余韻にハマるペアリング
そしてあれこれ試すなかで「これは合うね!」と満場一致で決まったのがこちら。「フローラルカカオ・ラテ」と「フルーティカカオ・ラテ」とイタリア・ヴェネトのワイン「Rosso del Veronese Pario/L’Arco」。
「『フルーティカカオ』は、浅煎りのコーヒーとか紅茶みたいな印象。酸味は強くないけど、爽やかさがあり、軽やかに感じますね。醸したワインや泡が合うかと思ったのですが、干しぶどうもブレンドした特徴的な『Rosso del Veronese Pario』とあわせるとチョコレートの香りが広がる感じがありました。アルコール感がしっかりあるワインですが、チョコレートと食べることで、アルコール感が出ずに果実の香りが出る。どちらも引き立てる面白いペアリングになったと思います」(真亜耶さん)
「同じカカオ51%でも『フローラルカカオ』は、ミルキーでナッツっぽさがありますね。バラのような華やかな味わいもあり、みんな好きなチョコレートという感じ。乳酸感のある白ワインや華やかなロゼと相性がいいかと思ったのですが、香り、味わい、酸が強い『Rosso del Veronese Pario』と、チョコレートのミルク感、アフターに感じるカカオ感が調和しましたね」(杏さん)
ダークなチョコとシャープな白ワインで大人な組み合わせ
続いては、ベネズエラ産カカオ70%の「ナッティカカオ」。
「ラテの二つと、香りが全然違う!」「ミルク感がない分、濃い味がします」「余韻も長くて、大人なチョコレートという印象」と、印象を教えてくれた。
「香りが華やかな蒸留酒を合わせる感覚で」と合わせてみたのが、華やかな香りと酸味がしっかり感じられるアルザスの「Gewurztraminer Bild/Gerard Schueller et Fils」。
「葡萄の熟度が高く凝縮感があり、でも醗酵しきっていてドライ。強いカカオの味にも負けず、
「これは男の人が好きそう」とポンさんも太鼓判!
ナッティカカオと同じチョコレートにサクサク食感をプラスした『サクショコラ』は、Do.t.e.の「Wants&Needs」と。少し残糖のある軽い赤ワインとエアリーな食感のチョコレートが軽やかなマッチング。
ビールを引き立てるトロピカルなチョコレート
「『フルーティカカオ』は、バナナのようなトロピカルな香りが特徴的。カカオ70%だけど、食べやすい。白ワインにもよくある香りなので合わせやすそうなんだけど…」と合わせてみると、「あれ?これは意外と違う?」「もっと合うワインがあるはず!」と探究心に火がついた様子。
試行錯誤の結果、見つかったのがこちらのビール!
「le bois d’azurさんの巨峰の搾りかすを使ったつくばブルワリーの『
ベストペアリング発見!
甘口ワインと酸味のある「カカオの果汁」
ワイン好きのみなさんが特に夢中になったチョコレートが、こちらのカカオ豆の周りを包む果肉をあわせた酸味のある「カカオの果汁」。
「カカオの果汁ってこんなに酸があるんだ!パッションフルーツやベリーの味わいがワインと絶対に合いそう!」「甘味と酸味ってぶつかってしまうこともあるけど、このチョコレートなら酸味がしっかりワインをあわせてもおいしそう」とわくわくしながらベストワインを探していると…これ!というのが見つかった。
それが甘口ワイン「C‘est Dans Les Yeux Qu‘on Le Voit / Anders Frederik Steen」だ。
「チョコレートのフルーティーさと甘さが印象的だったのですが、ワインと酸のニュアンスと甘さのニュアンスの方向性が揃いましたね。少し残糖がありつつも、酸膜酵母のニュアンスが残った甘口ワインとすごく重なっています。これは笑顔になってしまう組み合わせですね!」と真亜耶さん。
「チョコレートをここまでじっくりと味を比較したことがなかったので、チョコレートの甘さやコクにワインがどう寄り添えるのか半信半疑だったんですが、実際に合わせてみると、想像以上にいろんな発見がありました。甘口ワインと酸味のある『カカオの果汁』など、お互いの良さが口の中でふんわり溶け合って、まるで新しいデザートのような感覚になったんです。逆に、“絶対合うだろう”と思って選んだ組み合わせが意外とケンカしてしまったり。ナチュラルワインは素材そのままの良さが出ているからこそ実際に食べて合わせてみないとわからない。でも、それを乗り越えてピタッと合ったときの気持ちよさが楽しかったです」(真亜耶さん)
仲間とわいわいチョコレートをつまみながら美味しいワインを飲む。楽しく、贅沢な時間の過ごし方を見つけてしまった。
■読者プレゼント
今回紹介した「meij THE Cacao」を抽選で15名様にプレゼント!
こちらのアンケートフォームよりご応募ください!
応募締め切り:6月6日(金)
当選は発送をもって返させていただきます。
■商品情報
meiji THE Cacao
チョコレートのおいしさの決め手となるカカオ。香りや味わい別に3タイプご用意。 カカオづくりからこだわる明治だから実現できた、 洗練された香りをお愉しみください。ブランドサイトはこちら🍫 ■店舗情報
wineshop lulu
東京都目黒区鷹番3-18-3
火–土15:00-22:00/日12:00-18:00
月定休
Instagram: @ wineshop_lulu Photo by Kumi Nishitani(写真 西谷玖美)
Text by Ai Hanazawa(文 花沢亜衣)
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