ルノー カングーでガイドする(前編)

栃木県・黒磯エリアのフードカルチャーの「いま」


PromotionPromotion  / Nov 24, 2020

都市部とは異なる感覚で盛り上がる、地方のフードカルチャーからも目が離せません。東京から車を走らせて2時間ほど、栃木県・黒磯エリアは、哲学を持った個人店が集まり賑わいを見せていると言います。心地よい街が生まれる背景を、フランス生まれの自動車ブランド「ルノー」の代表車「カングー」でめぐり紐解きました。

案内してくれたのは若菜公太さん。東京青山・国連大学前のファーマーズマーケットの運営に携わり、約10年。土づくりから真摯に向き合う出店者たちと一緒に、都市に必要なインフラとしてのマーケットを作り上げながら、TOKYO COFFEE FESTIVALや青山パン祭りなど、その道を極めたプロが一同に介する場作りにも参加。加熱するフードカルチャーの熱波を一身に浴びてきました。

昨年ファーマーズマーケットの運営からは離れ、現在は「食」や「都市」をドメインにウェブサイトの構築やシティプロモーションなど、様々な領域で仕事をしています。地方に足を運ぶ機会も多いなか、現在月に一度程度通っているというのが黒磯エリアです。

那須高原もほど近く、板室温泉などの温泉街も車で走ればすぐに行ける。自然も豊かで職住遊が隣接した黒磯は、現代美術家・奈良美智さんのアトリエがあったり、店主個人個人の美意識溢れるお店が、心地良い距離感で点在しています。クラシックな建築物も多い街並みに、ひときわ映えるイエローのカングーに乗り込みつつ、若菜さんがこのエリアに携わるきっかけを伺いました。

「黒磯観光協会さんのウェブサイトをリニューアルするので、手伝って欲しいと声をかけてもらって」リニューアルに際しては、従来とは異なる方法を提案したそう。「街が持っていることをお化粧して、きれいに美しく見せる。それが観光誘致のメインストリームだと思います。でもそのやり方はこの街には合わないなと。意図的に良いイメージをつくりあげるのではない、“ありのままを、そのままに、生っぽく見せていく”当たり前だけど特別なことがここにはあると思ったので。街の人たちが『いま、何を考えているのか』が見えて、そこに共感してくれた人が集まる方が黒磯らしい。観光地ではなく、温度のあるコミュニケーションが重なっていく場にしたいなと」

ウェブサイト制作の一環で、街の人たちを取材することもあるという若菜さんに、「面白い食や生活の道具が見つかる場所ですよ」と案内してもらったのは、自身も楽しみにしている「黒磯日用市」です。月に二回開催されている屋外市場には、思わず手に取りたくなるカラフルな野菜や古道具などが集まります。

「僕はこの場所に少しずつ関わらせてもらって、ポスターなど制作面のお手伝いから始めています」多岐にわたる仕事内容ですが、街の御用聞きのような顔もある若菜さん。今日は出店者さんの野菜を運ぶお手伝いをしていました。

「コンパクトなルックスなのに、たくさんものを積めるのは便利ですよね。こういうイベントに出店したり、自然のあるところに出かけていってキャンプをしたり。電車での移動だと限られた荷物になりますが、少し多めに持っていける余裕があるのは車のメリットだなと。たくさんいろんなものを運べて、デザイン的にも綺麗なカングーは黒磯のライフスタイルに合っている感じがします。サイズを感じさせない軽快な走りで、都内との高速移動も全く苦になりませんしね」

「普段イエローのものを身に着けることはあまりないのですが、カングーの洗練されたシルエットと落ち着いたトーンのイエローは抵抗感がありませんでした。自然にも街にも馴染みますよね。実際にこの街で走っているカングーもよく見かけます」

黒磯日用市を散策しながら若菜さんは、何をしてもいい、余白のある場所の気持ちよさを話してくれました。「月二回だけ出現するこの場所は、何も買わなくてものんびり過ごしていい場所。東京などではあまり無い空間だと思います。公共空間の中にほどよく商業空間が入りこんでいる。きっとこういう場所から自然発生的に、心地よいコミュニケーションが生まれるんだと思うんです」

黒磯日用市をひとしきり散策したら、日用市の正面にあるベーカリー、[KANEL BREAD]に立ち寄りました。

どの時間に行っても行列が絶えない超人気ベーカリー。黒磯の駅前にあり、正に玄関口のようなお店ですが、特筆すべきは味だけではありません。「パン一個一個がすごく綺麗で、アーティスティック。でも、敷居は低く、とてもフレンドリー。スタッフの皆さんも前向きで、アグレッシブにパン作りに関わっていることが素敵なんです。働いているママがリーダーとなって「Bornew(ボニュ)」という名前のチームをつくり、子供向けワークショップを開催しようと動いていたり。いろいろなことがこのお店から、パンのように膨れ上がっていくんです。いつもとても刺激的です」

そんな特別なベーカリーである[KANEL BREAD]のオーナーの岡崎哲也さんと、ベーカリーの隣にあるカフェでコーヒー片手に語り合う若菜さん。岡崎さんはベーカリーの代表という顔だけでなく、黒磯日用市の代表も努める街のキーマン。ひとびとが集まる地域のハブのような場所を作っている彼の思想に迫りました。

岡崎さんの活動のコンセプトは『食べごとで地域をよくしよう』というもの。「食にまつわるいいことを提案する場にしたい。日用市も、その延長線上にあります。イベントにはしたくなかったので、ハレの休日のイメージではなく『日用』市というごく当たり前のものが集まる場所という名前にしました。食べることも着ることも、道具を使うことも、どこまでも日常的な行為です。でもそんなものこそ、見直す必要があると思うんですね」と岡崎さん。

絶妙な甘さのパンから、トマトとオリーブを使ったパンまでバリエーション豊か、全種類コンプリートしたくなる

前職ではマーケットの運営に携わっていた若菜さん。毎週開催されルーティンのようにも思えますが、漫然と現場に立っているわけではなかったそう。「出店者さんが抱えている課題や目標をヒアリングした上で、『この人とこの人が繋がると面白いんじゃないか?』と常に考えていました。マーケット運営には体系だった正解は多分ありません。明確に形を定めないまま、他者をうまく巻き込んで、膨らんでいく状況作りが求められますよね。パン作りのようにコネコネしないと」

帰り際にはベーカリーの本棚から本を数冊お借りしました。「どこにどう感化されたのかを知りたいじゃないですか」と、岡崎さんのバイブルでもあるレイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』を。もう一冊の『生活の発見』はタイトルで選んだと言います。「どう生活するか、というのは自分の中での根底にある興味なので、見た瞬間に思わず手に取ってしまいました。永遠のテーマだと思うんです。どう暮らすか、どう生きるか、何を食べるか。どんな車に乗るか。色々発見していくことこそ、生活の醍醐味。」借りた本は無くさないように車内のオーバーヘッドコンソールボックスへ。「本が好きなのでたくさんいれたい」自身のリクエストを満たしてくれる収納には、まだまだたくさんの本が入りそうです。

「キビキビとした加速が特徴的なカングーは、小さな個人店が目立つ街中を移動するのにも最適ですね。『あそこのお店が気になるな』と思っても、動きが機敏なので躊躇うことなくすぐに戻れます」

後編でも若菜さんがレコメンドするお店をめぐります。社会の通念に囚われることなく、自らの意思で立っている独立心ある店主たちは、どんな思いでお店を続けているのでしょうか。

ルノー・ジャポン
 Renault KANGOO ZEN EDC(ルノー カングー)
¥2,647,000~(全国メーカー希望小売価格)
www.renault.jp/car_lineup/kangoo/
【主要装備】
・右ハンドル
・4,280mm×1,830mm×1,810mm
・ターボチャージャー付筒内直接噴射 直列4気筒 DOHC16バルブ
・総排気量:1.197L
・最高出力(EEC):84kW(115ps*1)/4,500rpm
・最大トルク(EEC):190N・m(19.4kgm*1)/1,750rpm
・トランスミッション:6速 AT(6EDC)
・使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

CREDIT
Photography:Yoshimi Kikuchi
Text:Shunpei Narita
SpecialThanks:Ami Tsurumi

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