タコス特集 #4 タコスパーティー 2.0:前菜編

旬の食材を取り入れたカラフルなメキシカンレシピ


RiCE.pressRiCE.press  / Jun 12, 2026

みなさん、タコス編では実際にタコスを一から作ったわけですが、カルニタスが煮詰まるまでの間ってやっぱり口寂しくなりますよね。
それに、タコスってやっぱりオイリーだから、野菜とかフレッシュなものが絶対に欲しくなる。エンドレスタコスはなかなかにストロングスタイルだと思います。

今回はタコスパーティー 2.0なので、前菜もしっかりメキシカンを踏襲しながら、旬の食材まで取り入れていく。そんな、いいとこどりな前菜レシピを紹介します。

ただ、作ってくれた料理人自身が辛いものをそこまで得意としていないので、どのメニューもみんな安心して食べられます。辛さで置いていかない、ノット「チレ(トウガラシ)ハラ」なレシピです。 

◎しそとあじのトスターダス

トスターダスとは、揚げ、もしくは焼いたトルティーヤの上に具材をのせたもの。でも今回の料理人・さくらちゃんは、天ぷらの店[テンキ]で働いているということで、下のトルティーヤを揚げたしそで代用。
プライベート天ぷら、ありがたい限りです。

土台がしそなら、合わせたいのはやっぱり魚介。中でも今回はパクチーやライムなどで和えてさっぱりと仕上げた、旬のあじのなめろう風をのせちゃうっていうんだからもうたまんないですよね。
季節によって、揚げるものも上のなめろうもいろいろ試せるのもうれしい。うーん、やっぱりメキシカンって自由だ。 

レシピ(4人分)
<締めあじのなめろう風>
あじ(刺身用/三枚おろし)6枚ほど
パクチーの茎 7本ほど
パクチーの葉(みじん切り)適量
ライム(1/8サイズ)1
赤玉ねぎ(みじん切り) 1/8
ナンプラー 少々
塩 適量

<しそトスターダス>
しそ 12枚ほど
薄力粉 100g
マサ粉 50g
炭酸水 180ml

あじの重量に対して1%の塩を振り、余りやすいパクチーの茎をのせ一晩締める。

捨てるくらいなら、マリネで使っちゃいましょう。もったいない精神大賛成。

たたいた締めあじと、みじん切りにした赤玉ねぎ、パクチーを混ぜて、塩・ナンプラー・ライムで味を調える。

薄力粉、マサ粉、炭酸水を混ぜて衣を作る。
片面だけ打ち粉をして衣をつけ、しそを揚げる。

油の温度の目安は160℃くらいで、泡が出なくなったらひっくり返す。

揚がったしその上に、赤玉ねぎのスライスと、あじのなめろう風をのせ、トスターダスの完成。

上にのっている黒いソースはサルサ・マチャと言って、食べるラー油に近いメキシコの調味料。苦みと甘みとザクザク感が足されてめちゃくちゃおいしい。これもちょっと2.1すぎるので、記事の最後に追記するおまけレシピを参考にしてくださいな。

◎ワヒージョ締めの鯛のアグアチレ

なんだそれ、ってならないでください。
ワヒージョは、香り高く、昆布みたいなうまみが出るのが特徴のチレ(トウガラシ)の一種。メキシコでは、トウガラシは辛さだけでなく、香りやうまみを足す調味料として使われることも多いんです。この場合、感覚としては昆布締めに近いかもしれないですね。

そしてアグアチレは、アグア=水、チレ=トウガラシなので直訳するとトウガラシの水。一般的には、トウガラシを使った酸味のある液体で魚介をマリネする料理です。
今回は、旬のカラフルな野菜や果物を使ったかなりビジュのいいアグアチレ。作っている段階から、すでにテンションが上がります。

レシピ(4人分)
<ワヒージョ締め鯛>
鯛 さく1
ワヒージョ 1
塩 鯛の重量に対して1 

<アグアチレ>
トマティージョ 5
きゅうり 1
玉ねぎ 1/4
ライム 1/6
パクチー 3
ハラペーニョの輪切り 5
塩 適量
オイル ひと回し分

<盛り付け>
きゅうり (ピーラーでスライス)1/2
赤玉ねぎ (スライスして水にさらしておく)1/4
キウイ 1/4
コリアンダーフラワー(あれば)
さや大根(あれば)
オリーブオイル 適量

ワヒージョは、種をとって4等分し、塩を振った鯛の上下に2本ずつ貼って一晩締める。

ワヒージョの実物はこんな感じ。見た目はいかついけど、味は繊細というモテそうなチレ。

ワヒージョを除き、薄くカットしていく。

余りそうであれば、焼いてタコスの具材としても使えるので、無理に全部カットしなくても大丈夫。

アグアチレは材料をすべて合わせて、ミキサーで回せば完成。

酸味と青さのあるさっぱりとしたソース。

盛り付けは、まず下にアグアチレを敷いて、その上からスライスした赤玉ねぎやきゅうりを散らす。

この時点でもう結構かわいくないですか。

その上に、カットした鯛と薄くスライスしたキウイ、家にあるいい感じの香味野菜を添えて(今回はさや大根)、オリーブオイルを回しかけたら完成。

◎ヤングコーンのエローテ

エローテは、メキシコでは定番の屋台メシ。トウモロコシを丸々一本茹でたり焼いたりしたものの上に、マヨネーズやコティハチーズ、チリパウダーやライムをかけて食べる料理。

今回は、ヤングコーンでアレンジ。醤油の香ばしさに、日本の焼きトウモロコシっぽさを感じつつも、チポトレの燻製香が入ることで、ちゃんとメキシカンな味わいに。
もちろん、ビールがグイグイ進みます。

レシピ(4人分)
ヤングコーン 10本ほど(食べたいだけ)
塩 適量
オリーブオイル 適量
チポトレ(ペースト) 大さじ1
醤油 大さじ1 
(※チポトレ醤油にするので、1:1の割合の欲しい量で)
フェタチーズ(コティハチーズの代用) 適量
パクチー(みじん切り) 適量

塩をふってオイルを回しかけたら、予熱した220℃のオーブンで20分ほど焼く。

汚れてたり、しなってる外皮だけ取り除く。けどどうせ焼いちゃうしOK。

くしが「すっ」と入るくらいに火が入ったら、取り出す。
皮目に切れ込みを入れ、ひげが付いた状態でコーン本体だけを取り出すように、根元部分に包丁を入れる。

外皮は後で使うのできれいな状態で残せたらハッピーかも。

その後、剥いたヤングコーンに、チポトレと醤油をブレンダーで混ぜた「チポトレ醤油」を塗って、コンロで焼いていく。

チポトレは、ちょっとかつおぶしっぽいニュアンスがあるのがまた面白い。

焼き網があれば焼き網で、なければ魚焼きグリルでも大丈夫。魚焼きグリルの場合は、ひげが焦げやすいので、アルミホイルで包んであげて。

ひげもおいしいので、ひげまで塗りましょう。

いい感じに香ばしく焼けたら、外皮の中に戻していく。

最後に上からフェタチーズや、パクチーを散らして完成。

ヤングコーンって、「もうすぐで夏が来るんだな」って感じがするのはわたしだけでしょうか。

◎全体

タコス編で作ったものも、全部合わせるとこんな感じの仕上がりに。
カラフルで目にいいよ。

結局ね、メキシカンにはビールとメスカルなんですよ。
そしてこの撮影のタイミングで、「Tacos Time」というぴったりなビールがWCBから出ていたので、もちろん購入させていただきました。

メスカルをぺろっといって、チェイサー代わりにビールを。それだけでも止まらないというのに、こんなアルコール推進力の高い料理たちが揃ってしまったらもうおしまいですね。

ぜひ休みの日に、昼からやってみてください。
キッチンドリンカーからテーブルドランカーになれるのは、ホームパーティーならではの醍醐味なので。
今回のレシピたちが、みなさんのタコスとの距離を少しでも縮めますように。そして、意外とガチメキシカンって家でできるじゃん、となってくれたらうれしいです。

メキシカンは何といっても自由なので、ここからは好きな食材で、好きなように羽ばたいていってくださいな。

極めたいあなたへ。おまけのレシピ
②サルサ・マチャ

サルサ・トマティージョと同じ要領で
ワヒージョ 1
チレ・アンチョ 1
ニンニク 1かけ
を癖のないオイル(こめ油おすすめ)30gでコンフィ。

 コンフィしたものと
カシューナッツ 20g
白胡麻 5g
レーズン15g
まとめてミキサーで粗めに、イメージは食べるラー油。
(※ミキサーを回すときは乳化しちゃうので、コンフィのオイルは入れない)

ミキサーで回した後、好みでオイルを足す。
でも我々はガリボリしたいので、固形部分のみを使っています。

Photo by Misa Shimazu(写真 島津美紗)@smzms_620
Text by Terra Owen

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