五感をフル稼働させながら、“食べること”を見つめる。
SPBS THE SCHOOLから新講座のご案内
「おいしい」を哲学する
「人生100年時代」と言われることも増えたが、単純計算をすれば1人あたり10万回以上の食事をすることになる。
そんな数多くの「食」機会が与えられているわけだが、食の源にあるものは地球の資源なわけだ。何を食べるかによって地球が変化していくともいえる。
それでは現代課題とされている環境危機をすこしでも良い方向へと導くために、私たちはどんなものを、どんなふうに食べたら良いのだろうか。そんな問いを追求していく講座、「おいしいってなんだ?」がSPBS THE SCHOOLにて行われる。
ナビゲーターには“旅する料理人”として、日本中を歩きながらその地の食材、人、料理に触れ、時には焚き火を囲んで現地の人と食事を楽しむ三上奈緒さんを迎える。彼女と一緒に「本当のおいしい」とは何なのか?を哲学的に探求していく。
自分自身にとっての「おいしい」はもちろん、その上で自分と社会、地球をつくる「食」について五感を駆使して考え、向き合うことは、きっと価値観を揺さぶる契機になるだろう。
第1回の講師、そしてナビゲーターとして全ての回に参加する”旅する料理人”三上奈緒さん
全6回のカリキュラムは以下の通り。
第1回「おいしいってなんだ?」
日時|7月12日(水)19:00-21:00
講師|三上奈緒さん[旅する料理人]
会場|SPBS本店(渋谷)
顔が見えない食に溢れる昨今、本当のおいしいとは何か?を問いながら、時には田んぼからおにぎりを作り、鶏を締め、どんぐりを集め、蜂の子をほじくり、貝を拾い、農家さん家にお邪魔をしながら料理する。そうして見えてきた「おいしい」をお話しいただきます。後半では受講生の自己紹介を行い、この時点で思い描いている理想の暮らし、生き方について哲学的な対話を行います。
第2回「食と日本の現在地」
日時|7月19日(水)19:00-21:00
ゲスト講師|保田茂さん[農学者]
会場|オンライン(ZOOM)
食材の価格の高騰が続く日本。しかし、お米の価格だけは値下がりをしています。なぜ、このような矛盾した状況が生まれたのでしょうか。いま、日本の農村では雑草がおいしげる田んぼがすごい勢いで増えています。私たち日本人は、これから何を食べていけばいいのでしょうか。有機農業研究の第一人者であり、現役で有機農業に勤しむ農学者の保田先生から、現代の私たちの暮らし方を促した歴手的背景と食卓とのつながりについて学びます。後半では、講義を踏まえて受講生同士でグループに分かれて対話します。
第3回「食と世界の現在地」
日時|8月10日(木)19:00-21:00
ゲスト講師|岡根谷実里さん[世界の台所探検家]
会場|オンライン(ZOOM)
世界にはどんな食卓があり、その食卓にはどのようなものが日常的に並んでいるのでしょうか。世界中のキッチンや食卓に足を運び、現地の人との交流を通して世界の料理を探求し続ける岡根谷実里さんから、「おいしい」と「料理」の起源、世界の食卓とその工夫について学びます。後半では講義を踏まえて受講生同士でグループに分かれて対話します。
第4回「食と平等」
日時|9月17日(日)10:30-14:00 *雨天の場合9月18日(月・祝)
ゲスト講師|仲野晶子さん、仲野翔さん[SHO farm/農家]
会場|SHO farm(神奈川県横須賀市)
Photo by 金子玲史
お金がないと、おいしいものが食べられないのでしょうか? 不耕起栽培(耕さない農法)を取り入れ、さらには食料生産における性差の問題や、野菜の値付けについて先進的な取り組みをされているお二人から、食と平等について学びます。実際に農園を回りながら、農作物が生まれる現場で何が行われているのかにも触れるフィールドワーク回です。お昼ごはんはSHO Farmで採れた野菜を使った食事。後半は食卓を囲みながら、講義を踏まえて対話をします。
第5回「おいしいの中身」
日時|10月21日(土)10:30-14:00 *雨天の場合10月22日(日)
ゲスト講師|鴨志田純さん[鴨志田農園/コンポストアドバイザー/農家]
会場|鴨志田農園(東京都三鷹)
自分が食べる野菜は何を食べているのだろう? 「土」と「堆肥」を起点に、コンポストアドバイザーとしても活動されている鴨志田純さんから、おいしいをつくる「食材」について深く学びます。堆肥が違う同じ野菜の食べ比べなどの実践を通し、食べながら考えるフィールドワーク回です。お昼ごはんは鴨志田農園で採れた野菜を使った食事。後半は食卓を囲みながら、講義を踏まえて対話をします。
第6回「ごちそうさまのその先」
日時|11月25日(土)10:30-14:00 *雨天の場合11月26日(日)
ゲスト講師|四井真治さん[パーマカルチャーデザイナー]
会場|四井家(山梨県北杜市)
食べたら出して、どこへ行くのか。食べるも出すも暮らしの中に。いのちの仕組みの暮らし研究家として、生活実験をし続ける四井家から、循環の暮らしがつくるおいしいを学びます。後半は食卓を囲みながら、講義を踏まえて対話をします。
コース内容は全3種類、リアルタイムで受講するフィールドワークコース、アーカイブ視聴コース、そして講座のアシスタント業務を行いながら受講するアシスタントコースが設けられている。
申し込みは講座の途中がスタートしてからも可能、詳しくはSPBS THE SCHOOLの公式サイトからどうぞ。
https://www.shibuyabooks.co.jp/event/9740/
(定員に達し次第受付終了)
「食」に対して関心を持つ者同士との対話をきっかけに、自分自身と地球を考える。そんな時間を設けることは、明るい未来を創造する第一歩になるかもしれない。
SPBS THE SCHOOLとは?
SPBS THE SCHOOLは、“編集”を通して世の中を面白くする遊びと学びのラボラトリーです。古今東西のすべての本、著者、編集者をパートナーに迎え、日常のもの・こと・場所を観察し、意味を捉え直すことで、自分と世の中に小さな変化を起こしていきます。
SPBS THE SCHOOL「おいしいってなんだ?」
期間:2023年7月12日(水)〜2023年11月25日(土)
主催:合同会社SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS
担当:SPBSメディア事業部 SPBS THE SCHOOLチーム 鈴木・北村
お問い合わせ先 school [at] shibuyabooks.co.jp
- TAGS