台湾の漫画『緑の歌』と 「緑」のお茶。

九煎目🍵8月のある晴れた昼下がりに 100%の漫画とお茶に出会うことについて


Emiko IzawaEmiko Izawa  / Aug 23, 2022

初めて読んだ村上春樹はなんだったか
初めて「風をあつめて」を聞いたのはどこでだったか
初めてエドワード・ヤンを教えてくれたのは誰だったか
初めて台湾に行ってみたいと思ったのはなぜだったか
初めて恋をしたのはいつだったか

いろんな初めてがあるけど、いつからかそれは忘れていってしまう。

今回ご紹介する漫画は、『緑の歌収集群風』(高 妍)。
台湾の漫画です。台湾の漫画なのですが、あまりに私の10代20代のキーワードが詰まっていて驚いたのがこの漫画との出会いです。

(C)高妍/KADOKAWA

出会ったのはtwitterでした。

「台湾の少女が、“はっぴいえんど” の『風をあつめて』に出逢った話」

twitterやプレイリストでの現代における出会いや、そこから生まれる普遍的な恋愛についての話でもあります。

台湾が好きなんです。

台湾との出会いや、台湾に最初に行こうと思ったきっかけがなんだったか思い出せないのですが、いつからか台湾がとても好きです。

旅行で何度か行っていますが、全て仕事一切関係なく行った珍しい海外“旅行”でした。海外旅行に行きづらいここ数年も日本橋の誠品書店に行ったり、役者としても台湾の戯曲に挑戦してみたりとなにかと台湾とのつながりを見つけては飛び込んでおり、文化も政治もいろいろと注目している国です。

そんな台湾の方が描いた漫画。

クオリティーの高さと、散りばめられている日本の文化、そしてそれに惹かれる台湾の若者に心掴まれ、一気に読んでしまいました。

細野晴臣、ゆら帝、エドワード・ヤン、レモンタルト、苦いコーヒー、ルナ…きゅんとさせるものたちがこれでもかと随所に出てきて、一つ一つ語りたいことがあるのですが、

やはり、ここは村上春樹なんです。

昔の彼氏のような存在。

『緑の歌』のタイトルの通り、この話の主人公は緑。ミドリと書いてリュ。偶然行き着いたカフェ「海邊的卡夫卡」(海辺のカフカ)で年上の男性、南峻と出会います。緑は村上春樹の『ノルウェイの森』に出てくる女の子ミドリと名前が同じこともあり、バンドをしていて日本の文化にも詳しい南峻との交流が深まっていきます。

『ノルウェイの森』のヒロインは直子で、ミドリはサブキャラではあるのですが、10代の私はミドリに憧れており、キャラクターや学校などいろいろな共通点を(勝手に)見出していました。後ほど知ったのですが、ミドリのモデルは村上春樹さんの奥さんだという説も。(さらにその後、奥様がそれを全否定しているという話も笑)

『1Q84』までほぼ全ての作品を読んでいた私ですが、最近は少し卒業気味でした。とはいえどこかで新作や動向はチェックしてしまうという…。なんというか元カレみたいな感覚ですね。笑

『緑の歌』で久しぶりに会った春樹さんは台湾の若者に愛されていました。

大好きだった若い頃、初めて読んだ村上春樹の興奮。ちょっと忘れていただけで、なくなってしまったわけではなかったということに気付かされました。

それを台湾の漫画に教えてもらえたというのが本当に気持ちよかった。

「緑」のお茶。

というわけで、今回のお茶はちょっとイレギュラー。

日本茶ではないのですが、私が大好きな台湾のお茶ブランド“琅茶Wolf Tea”さんの「豆香碧綠」です。日本の緑茶ではなく台湾の緑茶。台湾といえば烏龍茶のイメージですが、台湾でも緑茶が作られています。なんと商品ページではこのお茶の味わいを「~目を閉じて、京都苔寺のじゅうたんのような緑が頭の中で浮かんできた~」と表現しています。どうして台湾の人はこんなに日本のことを愛してくれているの!

 

水出しでもお湯でも楽しめます。ちなみにお茶のスペックのところに、産地や品種以外に「海抜」というカテゴリも。同じ緑茶茶葉でも国を越えるといろいろな違いが見える面白さがありますね。

ますます今回、台湾のことが好きになってしまいました。

ここにその気持ちの欠片を残しておけることが本当に幸せです。

漫画:高 妍(Gao Yan/ガオ イェン)
台湾で暮らす少女・緑(リュ)は、日本の文化を通じて新しい世界と出逢う。見たことのない景色。初めての感情。そして不思議な少年と夢に。まるで、風に吹かれるように。これは音楽を愛し、物語に救われたひとりの少女と、あなたのお話。『猫を棄てる 父親について語るとき』(著・村上春樹)で装・挿絵を担当した台湾在住の漫画家が贈る、初連載作品。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322202001008/

お茶:豆香碧緑/琅茶Wolf Tea
知っているような知らない味、日本緑茶ではなく本格の台湾緑茶!台湾で緑茶が作られている事を知らない方多くいっらしゃるので、「碧螺春」を飲んだのも少ないのでしょう?産地と言えば三峡、茶葉の華やかさを説明しているような名付けで、代々自慢の台湾緑茶(翻訳原文ママ)
https://jp.pinkoi.com/product/temzVZbH

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