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ラーメン界の仇花? 福岡の夜を彩る「訳ありのアレ」とは


Hiroshi InadaHiroshi Inada  / Feb 9, 2018

こんにちは、編集長の稲田です。

RiCE.pressがいよいよスタートとなりました。
これからこのサイトで日々、楽しくフレッシュな情報をお届けしていきます。皆さんにとって行きつけのお店のような、そんな毎日にとって欠かせない場所になれればなと。

ご挨拶にも書かせてもらいましたが、本サイトはフードカルチャー誌「RiCE」のウェブ版です。季節に合わせて年4回発売される雑誌RiCEが毎号ワンテーマを掘り下げる形で特集を組んでいるのに対して、こちらRiCE.pressでは、ひとつのテーマに縛られずよりレンジを広げた”美味しい”情報をお伝えしていくつもりです。

さて本サイトのメインディッシュとも言えるのが、RiCE PEOPLEによる連載コーナー。ぼく自身こうしてその末席を汚させてもらっておりますが、みなさん今盛り上がっているフードカルチャーの担い手たちばかりです。彼ら独自の視点から見える(時に専門性の高い)新鮮かつユースフルな情報を日々お届けしていきます。ぜひ末長くお付き合いください。

さて、まだまだ寒い日が続きますね。
雑誌RiCEの最新第6号が先月末より発売になっていますが、冬の季節に合わせたラーメンの特集です。ラーメンといえば日本人の国民食の筆頭。それぞれ自分にとってのソウルフードともいうべきフェイバリットラーメンをお持ちのことでしょう。

ぼくにとっての“マイ麺”をあえて挙げるとすると、地元・下北沢(家も事務所もそう)にある[一龍]の中華そば、そして渋谷にある[亜寿加]の排骨担々麺ですかね。多分、今ままでの人生一番何杯も食べたのは間違い無くその二つです。超クセになる。

と言いつつ、あまりに日常のテンションで食べているのでまたいずれご紹介するとして、あえてここでは、真逆とも言える非日常ラーメンをご紹介します。

先日、出張した福岡で出会った[つどい]の「訳ありのアレ」です。

▲ 味も形もアレそっくりな「訳ありのアレ」。丼もカップの形状、ビッグサイズの大きさまで特注の陶器で仕上げたそう

みんな大好き、日◯カップヌー◯ルカレー味を無化調で再現オマージュするという、なんともマニアックな試み。しかしそれが、えも言われぬ旨さなのです。自家製麺によってオマージュされた独特のコシ、粘りのあるカレースープ。そして一番グッときたのが具材の再現度で、キューブ状にカットされた人参やじゃがいも、さらにビーフとポークをミンチで掛け合わせたミートのジャンクな味わい。子供の頃から食べ慣れてきた、というか子供脳にザクザクと「うまい」という信号を突き刺してケミカルウォッシュさせたあの味が、福岡の夜の街で蘇ったのには感動を覚えました。

ちなみに、メニューはこちら。

▲ どこをどう読んでも字面からはどんなものが出てくるのか予測がつかない

「汁なしのアレ」というのは日◯焼きそばUF◯へのオマージュで、試しに「本格仕様、おみやげ付」を頼んでみました。

▲ カップは“本物”を使用。おみやげは乾麺とソース、中身そのもの

そしてまたさっきとは全く違う手打ち麺で仕上げられた焼きそばの味、いやUF◯の味……。そしてやはり具材が出色で、ぐずぐずになったキャベツの食感が麺やソースと絡まってまたなんとも言えず。あのかつて食べ慣れた味の記憶がまたしても脳内でフラッシュしながら、でも新しい何かを味わっているという感慨が同時に味わえる。いやもうアレにヤラれっぱなし。

こちらの店[つどい]は基本的にはバー営業のようで、夜8時から深夜過ぎまでやっており、地元の人たちは飲みに来て締めに一杯が定番のようです。

▲ お酒のメニューを手に取る側から一択で押される「夜の匂い」

飲んだ後のシメに麺だけタグって帰るお客さんも何組か見かけました。
近くにあったら絶対通いますね。福岡に行かれ際にはぜひお立ち寄りください。

▲ [つどい]の壁。コラージュ感が酔いを加速させる

つどい
住所:福岡県福岡市中央区薬院3-7-30
電話:非公開
時間:20:00~26:00
定休:日曜

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