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ヤワラートと高級化 (バンコク雑感・前編)


Yohei MatsuzakiYohei Matsuzaki  / Jun 14, 2018

湿気に包まれたドンムアンに降り立つ

バンコクは10年ぶりか。急遽決まったバンコク行きに、大した下調べもせず放り込まれるように飛行機に乗った。思い返すと自分の旅というのは得てしてそんな感じだ。毎回、事前に色々と調べたりして用意周到な旅を、と思っているけどフライト直前まで詰め込みすぎた用事や仕事をこなすのに精一杯で、最低限これだけはインプットしておこうとネットであつめた情報をスマフォに保存しておき機中でじっくり読んでやれ!と思ってはいたものの結局離陸直後には夢の中というありさまだ。そんな状況でも運よく友人がバンコク在住の友達を紹介してくれて、その辺りの情報の欠如はちゃっかりと補完できたので結果オーライだ (今回助けてくれた友人の皆さんほんとありがとうございます)。

前回タイを訪れた時の空港はスワンナプームだったのでドンムアンは初めて。最近のLCCの隆盛で活気を取り戻しているという話を聞いて、活気があるのはいいけど入国審査で長蛇の列は勘弁してほしいなーと思っていたら、拍子抜けの待ち0人で入国審査をパス。なんだなんだやけに幸先がいいじゃないかと思ったがよく考えると今の時期のタイは雨期を前に一番暑い時期、誰も好き好んでこんな時期にはこないか……。

▲ 面白いバーやカフェが点在するソイナナ。スクンビットにあるナナプラザではない

そんなスムーズな流れでドンムアンから市街へのバスもすぐに見つかり30分弱でカオサンロードに着いた。どうやらドンムアンからだと中華街やカオサンロード辺りへのアクセスが良いらしい。今回行きたいエリアもその辺りだったので好都合だ。

1泊目はカオサンエリアの外れにある、元は印刷工場だった建物をリノベーションしたB&B。立地のアクセスがあんまり良くなかったけど内装を含めた雰囲気が独特で良かった。オフシーズンということもあってか館内は静かで、熱くけだるい午後にすこし仮眠をとるにはうってつけだった。それにしても暑い、12時〜15時あたりは外へ出たくない。16時以降になると暑さもようやく落ち着いきて風が気持ちよく感じ始める。カオサンを後にしてヤワラート (中華街) へ向かう。

▲ 10年ぶりのカオサンロードの発展ぶりに目が眩む。あの頃には少しだけ残っていた旅情はもう無かった

今回はバンコクのみの滞在でしかも超短期ということで、ここヤワラートに的を絞って散策する。80〜90年代には伝説の日本人宿として名を馳せた悪名高きジュライホテルなどがあったヤワラートが、いまはギャラリーやカフェなどが点在し盛り上がっているという。面白そうなレストランもあるし、行ってみたいバーもいくつか。前回はヤワラートには来れなかったので今回がはじめての訪問だ。

ヤワラートに着いたのが夕方、薄暗くなり始めた頃で雰囲気も雑然な感じというか、グッと空気が変わるのを感じる。特にジュライホテル跡地の辺りはなかなか危ない空気を感じる瞬間もあった。だけど、そんなエリアのちょっとした路地に入ると突如として現れるバーやカフェに感じる良い意味での違和感というか、場違いな趣がとてもかっこいい。

2日目の宿はヤワラートに取り、昼夜この界隈をうろついた。いわゆる”下町”といった独特な時間の流れを感じることのできるこのエリアも近年ジェントリフィケーションの影響を受けていて、来年開通する予定という地下鉄駅もまたこの流れを加速させるだろう。ニューヨークでいえばブルックリン、サンフランシスコでいうとミッションディストリクトかオークランドみたいになっていくんだろうか?と、このエリアの5年後10年後を想像してしまう。都市開発の流れとして、アート集団が移住したエリアにはその後ジェントリフィケーションの波が押し寄せるという話を聞いたことがある。その流れに今のヤワラートを当てはめてみるとこの2〜3年の間に大きく変わっていく可能性がありそうだ。

それが良い結果になるか、そうではないかはわからないが現在進行形で変化の渦中にあるヤワラートへは、またあまり時間を空けずに戻って来たい。

続く

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