茶縁

秋に熟した 「蔵出し茶」 を味わう


Nobuyoshi TajimaNobuyoshi Tajima  / Aug 21, 2018

まろやかさと奥深い味わい

今年の猛暑はいつまで続くのやらと思っていると、最近、少し秋の風情を感じるようになってきました。

日本酒に夏を越えて秋になって香味が円熟し旨味がのった「秋あがり」があるように、お茶も同様に「蔵出し茶」があります。

徳川家康は深い味わいのする熟したお茶が好きで、春の新茶を茶蔵に寝かせて熟成させました。晩秋になって茶蔵を開き、駿府城まで運ばせて飲んでいたそうです。

▲ 円熟したお茶で和む

春に採れた新茶がフレッシュな味わいがあるのに比べ、「蔵出し茶」は寝かせることによって、作りたての時の荒さやカドがとれて、まろやかさと奥深い味わいが楽しめるのが特徴です。

緑茶の熟成の仕方は、冷蔵庫の中で茶葉を寝かせるのが基本です。つまり、春の新茶を熟成用に予め買っておいて、封を切らずに夏を越えて秋口に開けるのが望ましい熟成方法です。

烏龍茶 (発酵・焙煎が重めのタイプ) 、焙じ茶、紅茶、プーアル茶など重発酵、重焙煎のお茶の熟成は冷蔵庫ではなく、常温で数年間寝かせます。

緑茶も発酵茶も無酸素状態で熟成させることもポイントです。

ぜひ、手元に新茶があったら寝かせておいて、秋の夜長にゆっくりと楽しんでみてください。

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