
きょう何食べた? #9 参宮橋周辺
[陽食]シェフ・田上陽平さんの夜ごはん
「きょう何食べた?」は、東京のフードカルチャーシーンで注目を集める人たちに、ある一日の朝、昼、夜ごはんを紹介してもらう連載企画。食べ物だけでなく、その人のライフスタイル、街との関わり、仲間との時間など、“人と食と街のストーリー” を浮かび上がらせます。第9回は水道橋のレストラン[陽食]のシェフ・田上陽平さんが登場。馴染みの参宮橋周辺を巡りました。
[OOTONG RUM HALL]のラム酒とアイスクリーム

一杯目は、フランス産ラム酒「デパズ プランテーション」をハーフロックで。上品な香りとバランスのよい味わいをゆっくり楽しむ。

ラム酒のお供にぴったりなのが、ミコト屋の季節のアイスクリーム。この日は「杏仁と杏」をチョイス。杏仁のやわらかな甘みと杏ソースの酸味が、ラム酒と心地よく寄り添う。店主・浅沼トールさんは[ミコト屋]の代表・鈴木鉄平さんとは旧知の仲で、アイスに使うラム酒の提供もしているそう。
夜はお店でまかないを食べることがほとんどです。基本的には自分が食べたいものを作りますね。この前はラーメンを作りました。家で料理をする時もジャンルは決めず、その日の気分でいろいろ作ります。友人を呼んでホームパーティーをしたり、キャンプへ行って料理を楽しんだりするのも好きです。
[OOTONG RUM HALL]に通い始めたのは5年くらい前。ご飯を食べたあと、「もう少し飲みたいな」という時の二軒目として来ることが多いです。幡ヶ谷は家からも近くて、気になるお店がたくさんあるので、あえて目的を決めずにぶらぶら歩くこともあります。
ここへ来ると、お酒はいつも店主の浅沼トールさんにお任せしています。ラム酒ってこんなに種類があるんだと、このお店で初めて知りました。ほかではなかなか出会えないボトルも多くて、その日のおすすめを飲むのが毎回楽しみなんです。
今日はフランスのラム酒をハーフロックでいただきました。ラム酒というとアルコール感が強いイメージがありますが、この一杯は口当たりがやさしくて、とてもバランスがいい。ラム酒らしい個性もありながら、すっと飲める感じが好みでした。最初はこういう飲みやすいものから始めて、少しずつ個性的なラム酒に挑戦していくのも面白いですね。同じラム酒でも味わいの違いが大きいので、その変化を楽しめるのも魅力だと思います。
一緒にいただいたミコト屋のアイスクリーム「杏仁と杏」も美味しかったです。自然な甘さで甘すぎず、ラム酒のほのかな甘みともよく合っていました。ミコト屋のアイスは以前食べたことがあったんですが、なかなか食べられる場所が少ないので、ここで味わえるのもうれしいですね。
このお店の一番好きなところは、浅沼さんとの会話です。ラム酒について聞けば何でも教えてくれるし、その話を聞いていると、自分の知らなかった世界がどんどん広がっていく。落ち着いた空間で、料理やお酒だけじゃなく、新しい発見まで楽しめる。そんな時間が過ごせるから、何度でも足を運びたくなるんです。

世界各国から集めたラム酒がバックバーにずらり。その数は約350種類にもなり、眺めているだけでも楽しい。

「これも面白いですよ」。浅沼さんの案内で、まだ知らないラム酒の世界を少しずつ知っていく。そんなやり取りも、この店を訪れる楽しみのひとつ。

世界各国のラム酒を知り尽くす店主・浅沼さん。会話を重ねながら、その人に合った一杯を丁寧に注いでくれる。

グラスを傾けながら、ラム酒の香りや味わいの違いをじっくり楽しむ。急がず過ごす夜が、この店にはよく似合う。

OOTONG RUM HALL
東京都渋谷区幡ケ谷2-47-11
月〜土 19:30〜26:00
日 不定期営業
IG @ootong_rum_hallModel by Yohei Tanoue(モデル 田上陽平)IG @yoheyhei
Photo by Mishio Wada (写真 和田美潮)IG @mso_340
Text by Shingo Akuzawa(文 阿久沢慎吾)
RiCE.press
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