連載「vegetusのススメ」#6

灯台下暗しなスーパーフード「青紫蘇とパセリ」


Toshiki TakeguchiToshiki Takeguchi  / Mar 7, 2026

灯台下暗しってなんかお硬いサブタイトルやなぁ。

人は身近なことやものにはかえって気づかないもの・・・的な意味合いですが、 灯台といえば海上の遥か遠くまで光を照射できる一方で真下や周辺の海は暗いままで見えづらい。なるほどなぁ〜と関心してしまいがちですが、実は語源が違うのですよね。正しくは、遠くを照らす灯台ではなく「燭台(しょくだい)」。江戸時代に使われていた室内照明器具のことを指します。時代劇とかでよく出てきますよね。悪い商人と悪代官の密談のシーンとかで。燭台は、台となる火皿の上に伸びる支柱の先端にロウソクが立つように設計されていて部屋全体を明るく照らしてくれる一方、真下は影になって暗くなってしまう。燭台の構造上から生まれる陰影からきてたんですね。

さてさて話しを本筋に戻しましょう。
今回は身近すぎるためについ見落としがちなスーパーフードを取り上げます。そのお野菜とは、日本を代表するハーブ「青紫蘇」と世界的なハーブ「パセリ」。

青紫蘇は、別名「大葉」とも呼ばれますが、それは市場に流通する時の商品名で正式名は「青紫蘇」。もともとは日本料理屋さんでよく扱う穂紫蘇と間違えないように付けたのが大葉と言う名なんですよね。そんな青紫蘇はホントに凄いスーパーフードなんです。でも、薬味や飾り付け、料理の彩りとして使われているだけでけっこう残してる方が多いですよね。

いったい青紫蘇は、どんな凄いスーパーフードなのか?
まず、青紫蘇は活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守る働きや皮膚・粘膜を正常に保つ働きがあり免疫力を高めてがん予防にも効果があるβ−カロテンが100g中に11,000ugも含まれており人参の9,100ugを超えるほどなんです。その他の栄養成分量も抜群で、ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンKの含有量も他の野菜を抜きん出ています。また鉄分、カルシウムなどのミネラルもバランスよくしっかり含んでいます。加えて、青紫蘇特有の爽やかな香りの成分ペリアルデヒドは強い防腐・殺菌作用もあるのです。

そしてもう一方のスーパーフード「パセリ」。
私たちがスーパーや飲食店等で普段よく目にする縮れているパセリは、「オランダゼリ」、または「カーリーパセリ」と呼ばれるものです。対してイタリア料理店で出てくる葉が平たいものは、「イタリアンパセリ」と呼ばれています。

パセリもビタミン類やミネラルがたっぷり含まれており、β−カロテンも青紫蘇同様、驚くほど含まれています またカルシウムを骨に定着させ、血液を凝固させる成分の合成にも関わっているビタミンKも、青紫蘇同様たっぷり含まれています。さらに、カロテンなどと同じく強い抗酸化作用があり、活性酸素を抑え体内の不飽和脂肪酸の酸化を防ぐ働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立つビタミンEは100g中4.2mgと野菜や果物の中でトップクラスなのです。

・・・さらにさらに!鉄分も含まれ、カリウムやビタミンCの含有量も上位の超優等生的野菜なのです。またパセリの独特な香りはアピオールという精油成分で口臭予防、食欲増進、疲労回復、食中毒予防効果などがあると言われています。 今まで青紫蘇やパセリを残していた方は是非、残さず召し上がってくださいね。

さて、そんな青紫蘇とパセリを使ったお料理ですが、まずは東北地方の名物の紫蘇巻きなんかいいですね。県によって多少材料も違ってくるのでここでは紫蘇巻きのレシピは割愛します。

基本的な材料というと青紫蘇、味噌󠄀、砂糖(できれば黒糖)、小麦粉(地域によって異なり、もち粉、片栗粉、白玉粉)、サラダ油、炒り胡麻、酒、くるみなどですかね。(くるみはアレルギー性の方も多いので入れても入れなくても)その基本材料に「パセリ」の葉を味噌󠄀に一緒に練り込むだけでスーパー健康食になります。パセリ味噌󠄀を青紫蘇で巻いて揚げ焼きにして食べる。めちゃめちゃ美味しいですよ!酒のアテにも最高です!

そしてもう一つのお料理ですが、青紫蘇&パセリのジェノヴェーゼ風です。

材料
青紫蘇
パセリ
ニンニク
米油
松の実(お好みで)

作り方
青紫蘇とパセリの葉をバジルの変わりに使ってニンニク、松の実(お好みで)、塩、油と混ぜるだけ。

・・・ジェノヴェーゼソースはオリーブオイルを使いますがこの一皿は青紫蘇とパセリの香気成分を活かすために香りの無い米油を使います。

ソースができあがりましたらパスタソースとしてや色々な料理にかけたり、混ぜたりしてみてください。すぐにお酒のアテになります。

★ポイント
青紫蘇を切るときは必ず青紫蘇の表側をまな板側にしてください。葉の裏側をまな板に押し付けてしまうとペリルアルデヒドが失われてしまうためです。

私は今回、このソースを作りチーズにかけました。チーズも色々な種類お試し下さい。私は個人的にクセの強いものが好きなのでブルーチーズ(ゴルゴンゾーラ)をセレクトいたしました。ワインが進んじゃいますよ〜。そして日本酒ペアリング用には納豆も足しちゃいました。

さて、まずはこの納豆も足したバージョンに合わせる日本酒ですが神奈川県の「隆」。別銘柄ですと、「丹沢山」で有名ですね。今回は、「純米吟醸 若水55火入れ 別誂え 2024年度醸造」をお燗にしてあわせました。お酒単体のふくよかな旨味と温度が青紫蘇とパセリの香りをふわっと上顎に行き渡らせます。

ブルーチーズと納豆はクセの強いもの同士ですが、同じくらいクセのもの同士を合わせるとそのクセが融和されます。バランスの良い旨味となりこのお酒の旨味も加わり、「合わせ出汁のような」という表現が合っているかはわかりませんが、ぐっと締まった旨味爆弾に進化します。いやぁ、個性があるもの(青紫蘇、パセリ、ブルーチーズ、納豆)を合わせると、これはハマるわ。

次に青紫蘇、パセリのソースをブルーチーズにかけただけのものには日本ワインを合わせます。今回は鳥取県の北条ワインのメルロー樽熟成2017を。いやいや、これも危険な組み合わせですよ。

メルローと言っても樽熟成なのでかなりのフルボディ感があります。そこに青紫蘇とパセリの風味が口内いっぱいに広がりつつ、ブルーチーズのクセと甘旨味、そして塩味があとに追いかけ搾るように長く細く風味が続きます。味が重くなるようですがこのワインの酸がそれをカバーというより下から支えるイメージです。

日本酒は、今回の「隆(丹沢山)」が入手しずらい場合は、お燗に合うような旨味系のものであれば合うと思いますので是非お試し下さい。今回の日本ワインは「北条ワイン」でしたが、こちらも入手が困難でしたら海外の赤ワインでも。ミディアムからフルボディ系がオススメです。どちらかといえばナチュールよりもクラシカル系の方が合わせやすいと思います。

今夜も良い晩酌を!

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