名盤カレー

05.ディープ・パープルでカレーを作る


Jinsuke MizunoJinsuke Mizuno  / Sep 2, 2020

Deep Purple/アルバム『Machine Head』(1972)をBGMにスモークソーセージカレーを作ってみた。

総調理時間:37分25秒

火災によるカジノ全焼。このアルバムの背景にある事故は有名な話だ。

1971年12月、スイスのモントルーにある湖畔のホテルに宿泊していたディープ・パープルのメンバーは、対岸にあるカジノで新しいアルバムの録音をする予定だった。ところが直前にカジノで行われていたフランク・ザッパとマザーズのコンサートで観客が興奮して銃(?)を発射。火事になった。

湖上に煙が立ち込める様子から「スモーク・オン・ザ・ウォーター」という有名曲の曲名が生まれたと言われている。メンバーは、アルバム『マシーンヘッド』を結局、カジノではなく、ホテルの廊下で録音したそうだ。

湖上の煙(スモーク)だから、カレーの材料にスモーキーなものを揃えるという、どうにもアイデアの足りないレシピになってしまったことは残念だ。有名なA面1曲目で曲調に合わせてスパイスに火を入れていくのは盛り上がるが、一方で、同じく有名なB面1曲目では、トマトピューレを加えて煮るという曲調にそぐわない地味な作業になってしまったことも残念に思っている。

とはいえ、結果、彼らのアルバムに負けず劣らず、刺激的な体験を味わうカレーになったと思う。

※ 曲が変わるたびにプロセスを変えます。
※ レコードをお持ちの方は、A面からB面へのスイッチをスピーディに。
※ CDをお持ちでない方は、YouTubeなどをご利用ください。

【材料・3~4人分】

植物油 大さじ3
ホールスパイス
・フェヌグリーク 小さじ1/4
・ブラウンマスタードシード 小さじ1/2
・レッドチリ(種を取る) 8本
・にんにく(みじん切り) 1片
・しょうが(みじん切り) 1片
スモークソーセージ(ひと口大) 360g
フライドオニオン 50g
水A 100ml
パウダースパイス
・ローステッドカレーパウダー 大さじ1.5
・スモークドパプリカ 小さじ2
・ターメリック 小さじ1
塩 小さじ1
トマトピューレ 100g
ココナッツミルク 200ml
水B 150ml
スモークチーズ(小さめのひと口大) 100g

【作り方・A面】

1. Highway Star(6:05)
鍋に油を強火で熱し、ホールスパイス5種類を上から順に入れて炒めていく。それぞれを焦がす直前まで火入れするイメージで。3分経過したところで弱火にし、にんにくを加える。4分経過でしょうがを加えて炒め合わせる。

2. Maybe I’m a Leo(4:51)
ソーセージを加えて中火で炒め合わせる。

3. Pictures of Home(5:03)
フライドオニオンと水Aを加えて中火のまま炒める。煮詰めるような感じになる。

4. Never Before(3:56)
パウダースパイスと塩を加えて混ぜ合わせ、弱火で炒め合わせる。

【作り方・B面】

1. Smoke on the Water(5:40)
トマトピューレを加えて弱火で煮る。

2. Lazy(7:19)
ココナッツミルクと水Bを加えて強火で煮立て、弱火にして煮る。

3. Space Truckin’(4:31)
スモークチーズを加えて弱火で煮る。

【チャレンジ感想】

何はなくともこのオープニング曲、“Highway Star”が始まったら、まったりしてはいられない。いきなりハイライトなのだから、強火にしてホールスパイスにガッと火を入れる。ところが、割と長い曲でもあるため、テンションを保ったらスパイスが焦げてしまう。半分の3分経過したところで弱気なことに火を弱め、にんにくとしょうがを順に加えていく。赤唐辛子が真黒く色づいているのを見て、あわただしかったプロセスを振り返り、次へ進む。

ソーセージとフライドオニオンを加えて炒めたり煮詰めたりする間は中火。A面3曲目“Never Before”で弱火にし、パウダースパイスを加える。火は弱めたもののローステッドスパイスとスモークドスパイスの香りが立ち上る。

B面のオープニング曲“Smoke on the Water”はアルバム第2のハイライト。なのだが、プロセス上の盛り上がりを作れなかったことを後悔しながら、トマトピューレを地味にことこと煮詰めることになる。このあと仕上がりまではたいしてやることはない。コーヒータイムと決め、B面2曲目の名演奏“Lazy”を聴きながらまったりとしよう。

おいしいカレーができました。

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