おいしい裏話
「タッパーウェア」(RiCE No.45に寄せて)
みなさんはタッパーというのが人名だって知ってましたか?私は知っていました。タッパーさんという人が作ったんです、あの液がもれにくいプラスチックの蓋つきのいろんな箱。
戦後の日本に恐ろしい勢いで広がったマルチ商法、多分親が昭和の年代の人なら家に一個はあるはず。昭和のお母さんたちは、冷蔵庫に入れるその保存容器に憧れ、プレゼンを兼ねたタッパーウェアパーティなんかもひんぱんに催されていた。
色とりどりの、びっくりするほど高い、ドリンク用のいろんなサイズもある、裏に「Tupper ware」のロゴが入ってるあれ。
あの会社が2025年1月についにつぶれたそうだ。
三砂さんの家には昭和から保存されていたものや、後から人にもらったものなど、いろんなタッパーウェア製品があり、彼女は今もしっかり使いこなしていた。丈夫なのだ。日本人にとって、紫や赤の入れものに食べものが入っているのがあまりピンと来なかったのか、あるいはジップロックなど半分使い捨て製品の台頭のせいなのか。
ひとつの時代が終わったなあ、としみじみする。
Wikipedia タッパーウェア
https://ja.wikipedia.org/wiki/タッパーウェア
1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で海燕新人文学賞を受賞し小説家デビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、95年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞、2022年8月『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、海外での受賞も多数。近著に『ヨシモトオノ』がある。