おいしい裏話
「なかなか買えない」(RiCE No.44に寄せて)
比較的近所にあるものすごくおいしいグラノーラの店。一度イベントで作っている人たちに出会って、見本をもらったらあまりにもおいしかった。
しかし、なかなか買えないのである。あちこちに常設の店があるみたいなことは聞いたが、うちの近所にあるのは工房で、どうも販売はしていないようだ。
たまにものほしそうに通りかかると、優しく賞味期限ギリギリのものを分けてくれたことがあったが、なんか申し訳ないのでじろじろ見るのをやめてしまった。
ネットで買おうとするも、何日の20時から販売などと書いてあり一瞬のうちに売り切れてしまう。
ホテルの朝食ビュッフェでも、グラノーラってミルクのみならず果物やヨーグルトを添えてはちみつを爆がけしたりすればカロリーはすごいけどおいしくなる。
なかなかに危険な食べものだが、忙しい朝に大至急見た目もよくてエネルギーを補給したい場合、よくできているなと思う。アサイーボウルとかも似た考えだけれど、あれはむちゃくちゃ体が冷えますよね。
HOMECOMING vegan baked goods
https://www.instagram.com/homecomingveganbakedgoods
1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で海燕新人文学賞を受賞し小説家デビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、95年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞、2022年8月『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、海外での受賞も多数。近著に『ヨシモトオノ』がある。