水野仁輔のスパイストリップ

「インドに呼ばれていただくミールス」 in ニューヨーク


Jinsuke MizunoJinsuke Mizuno  / Aug 22, 2018

目に飛び込んできたある看板

「インドへは呼ばれないと行けない」と言う人がいる。
「インドは誰のことも呼んでいない」と言う人もいる。

僕は毎年のようにインドへ行っているけれど、呼ばれたな、と感じたことは一度もない。だから後者になるのだろう。

マンハッタンで行われるイベントでカレーを出すためにニューヨークへやってきた。空港からタクシーに乗り、予約したホテルまで。そろそろホテルが近づいてきたかな、と車窓から外を眺めていると、見たことのある看板が目に飛び込んできた。[SARAVANA]。

サラヴァナバーワンといえば、インドを代表するミールスのチェーン店である。南インドの典型的な定食メニューであるミールスを安価に提供しているのだが、まさかニューヨークに支店があるとは思っていなかった。

見間違えじゃないよな、デジャヴかな、なんて考える間もなくタクシーはホテルに到着した。[SARAVANA]と同じ通り沿いにあるホテルに。チェックインを済ませて散歩に出かけると、偶然にも辺りはスパイスショップ街。うろうろしているうちに小腹が減ってきて、気がついたら僕は[SARAVANA]へ入っていた。

わざわざニューヨークまで来て、インドで何度も足を運んでいるこのチェーン店に、なぜ入らなきゃいけないんだろう……。テンションが上がらないままボーっとしていると、頼んだミールスが目の前に運ばれてきた。ああ、そうか! とそこで膝を打ったのである。インドに呼ばれるというのは、こういうことを言うのかもしれない。

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