連載「琥珀色の余韻を過ごす〜スコットランド滞在記〜」#5

香りや味だけではない。スコットランドで過ごす僕が思うウイスキーの3つの魅力


Yuki HiguchiYuki Higuchi  / Jun 16, 2026

こんにちは。スコットランド移住をした僕がウイスキーにまつわる話を綴る本連載も今回で5回目となりました。

これまでは、ウイスキーの歴史を遡ったり、製造工程や樽による違いなどウイスキーの知識的な側面を取り上げてきました。ただ、これからウイスキーに興味を持とうと思っている方にとっては、「なんだか難しそう」「味の違いが分かるか不安」と、ちょっと壁を感じてしまうこともあるかもしれません。

そこで今回は、難しい話は一度置いておいて。ウイスキーの味や香りは言わずもがな最高なので、それ以外の側面からウイスキーの魅力について書いてみようと思います。

①部屋に置きたくなる。形もラベルもさまざまな「ボトル」

まずはビジュが良い。
丸っこいもの、四角くてどっしりしたもの、まるでオブジェのような洒落たものなど、たくさんあって見ているだけで楽しくなります。空き瓶はお花を飾っても絵になります。

ここからは推測でしかないのですが、ウイスキーは木製の樽の中で熟成されるお酒です。その影響もあってか、ボトルもどこか木を連想させるような、温かみのあるデザインが多い気がしています。

そのため、木製の家具や、北欧ビンテージなどのインテリアにしっくり馴染む(気がする)。部屋の明かりが琥珀色の液体に透けるのを見ているだけでも、なんだかちょっといい気分になれます。

「ジャケ買い」という言葉がありますが、ウイスキーも「このボトルが好きだから」という理由で選んで全然オッケーだと思います。ビジュアルと味は結構似通っているので、ビジュアルが好みのものは味も好みであることが多いです(僕調べ)

なので、まずは自分の部屋に置いてみたい1本を探すことから、気楽に始めてみるのも良いかもしれません。

②一気に飲まなくていい。長く付き合える「保存の良さ」

2つ目は、お財布にも優しい「経済的」な観点も関わってきます。

ワインや日本酒もすごく美味しいですが、一度ボトルを開けると「早く飲み切らなきゃ」とちょっと焦りませんか? 空気に触れて味が変わってしまうので、数日中に飲むのが一般的です。飲める体質の人はひとりでもボトルを1本空けれるかもしれません。(今一緒に暮らしてるイングランド人のシェアメイトはそんな感じ)

僕は一度にたくさん飲める体質ではありません。なので、ワインのボトルを1人で開けるなんてのは至難の業。でも、ウイスキーはアルコール度数が高いので、1回開けても何ヶ月、あるいは年単位で保存できます。(保存するときはしっかり栓をして、直射日光が当たらない場所で保管してくださいね)

700mLボトルだと1本買えば、20〜30杯程度は楽しめる。そう考えると、最初にボトルを買うときはちょっと高く感じても、実は長いこと楽しめるコスパのいいお酒だと思いませんか?

自分のペースでゆっくり付き合えるからこそ、お気に入りを少しずつ集めるコレクションのしがいもあります。

③シチュエーションや飲み方など。自由度の高い「楽しみ方」

そして3つ目の魅力は、楽しみ方のバリエーションがすごく豊富なこと。

まず飲み方ですが、気分に合わせてウイスキーには色んな飲み方があります。

ウイスキーそのもののフレーバーをじっくり楽しみたい時には「ストレート」、夏の暑い日に爽やかに飲みたいときはソーダで割った「ハイボール」が最高です。冬の寒い夜には、お湯割り(ホットウイスキー)にしてシナモンを少し落とす、なんていう楽しみ方もできます。僕の場合は珈琲豆を漬け込んだウイスキーをミルク割にして楽しむこともありました。

同じ1本のボトルでも、飲み方を変えるだけで、色んなシチュエーションに対応できる。

だからこそ、ひとりでしっぽりジャズなんか聴いて心を癒したいときも、友人を招いてのホームパーティでわいわい楽しむときも。その懐の深さで色んな場を演出してくれるのがウイスキーなのです。

ウイスキーの楽しみ方に正解はない

ボトルのデザインを楽しんだり、何ヶ月もかけてゆっくり飲んだり、その日の気分の合わせて好きな飲み方を試してみたり。ウイスキーの魅力って、難しい言葉を知らなくても、日常の中で楽しめるものばかりです。

もしお店で気になるボトルを見かけたら、ぜひ手にとってみてください。ウイスキーは難しいように感じることがあるかもしれないけれど、あなたの好きなペースで付き合っていけるすごく気さくな飲み物です。

ウイスキーは必需品でもなんでもない、好きで楽しむ嗜好品。でも、知れば知るほど奥深さにハマっていける歴史ある嗜好品だからこそ、色んな方と色んな楽しみを見つけていけたら嬉しいです。ぜひあなたならではの楽しみ方もいつか教えてください。

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