6月21・22日の週末、代々木上原の「OPRCT」を会場に行なわれた「SALON DE SA THÉ SA THÉ」。モデル・カイノユウさんが展開する日本茶ブランドの「SA THÉ SA THÉ」が中心となって、日本茶のほか、ナチュラルワイン（KIKI WINE CLUB）、おむすび（ANDON）など飲食に加え、雑貨やアパレル、生花などがマルシェのように集った。

ここでお披露目になったのが、SA THÉ SA THÉ初のビールだ。“物流”をテーマにしたブランド「MERRY LOGISTICS」とのコラボから生まれた煎茶をフィーチャーしたセゾンビールは夏にぴったりな一杯に仕上がったと聞き、ぜひにと味見させてもらうことに。

SA THÉ SA THÉは、静岡市出身のカイノユウさんが、より日常にお茶に親しんでほしいと立ち上げたブランド。カイノさん自身がセレクト、ブレンドをプロデュースした茶葉や、窯元とコラボした茶器などをこれまでに展開してきた。

SA THÉ SA THÉのオリジナルブレンドの冷茶も暑い日にぴったり

今回、初めてビールづくりに挑んだのことで、きっかけを聞くと「私ビールが大好きなんです」と爽やかな回答。懇意にしているMERRY LOGISTICSが過去に、糸島のブルワリー［Camosi Brewing］とコラボビールをつくっていた繋がりがあり、今回の“煎茶ビールづくり”がスタートした。

MERRY LOGISTICSは、“物流をテーマにしたブランド”ということだが、具体的には例えば「飛脚」と刺繍された靴下や、運搬作業員モチーフのオリジナルTシャツ、FedExやDHLの古着ワークシャツなど、（繰り返しになるが）物流をテーマにした様々なアイテムを展開する面白いブランドだ。

MERRY LOGISTICSは「物流百貨店」のオリジナルブランド。物流百貨店では、現代に生きる我々の暮らしに不可欠な物流を身近に感じてもらうさまざまなアイテムをセレクトしている

さてさて、そんな楽しげなノリのコラボレーションから生まれたビールについて。実のところ「緑茶を使ったビールはつくるのが難しいって言われていたんです」とカイノさん。たしかに、お茶らしさというと渋みがメインに甘さがふわっとくるとなんか美味しい、みたいなフレーバー。それがビールとうまく溶け合うのはなかなか難しい。ビール好きのカイノさんは心得ているように、ちゃんとビールとして美味しくなければ意味がない。かつ、煎茶が効いていてほしい。ラフスタイルを意識するからこそ、絶妙なバランスを追求したいものだ。

「福岡のカモシさんとは何度もやりとりをして試作をしていただきました。お互いの言葉から味を想像しながら話し合って、表現していただくような形で改良していきました。カモシさんが得意とするセゾンスタイルに、静岡産の茶葉を使っています。浅蒸しの強いテイストのお茶をプラスして、渋みも感じられるような仕上がりにできました」

名付けて「SA THÉ SANTÉ」。フランス語で乾杯を意味する「サンテ」を冠した。夏場に飲まれるセゾン特有の酵母の香りの奥に、煎茶がしっかり感じられる。一口飲むと、少し酸のある美味しいセゾン。後から煎茶の渋みの部分が広がる。すっきりとして爽やかに飲める。

茶畑をモチーフにしたラベルのアートワークは静岡出身のアーティスト SANUKI Ayakaさんによるもの。アートディレクションはフクナガコウジさん。やや濁っているのはカテキン由来とのことで、お茶由来のヘイジーというのも面白い

飲めばきっとこの表情！

今回のビールは缶で1,000本のみの生産なので、見かけたらぜひプシュッとしてみてほしい。（物流百貨店のオンラインショップでも販売中）

明日、7月21日（月）開催「Marche d’été -夏に行う涼しげなマルシェ-」（学芸大学）にはSA THÉ SA THÉも参加し、この煎茶ビールも飲めるとのことなので、連休最後にお出かけしてみては。（イベント詳細はインスタグラムにて）

ちなみに冬頃にはコラボビール第二弾の予定ありとのこと！ SA THÉ SA THÉの今後の動向も要チェック。

SA THÉ SA THÉ @sathe_sathe_official
MERRY LOGISTICS @merrylogistics
物流百貨店 @butsuryu_dept

Photo by Taro Oota（写真　太田太朗）IG @taro_oota
Text by Yoshiki Tatezaki（文　舘﨑芳貴）