curry note on RiCE

初めてのインド、南北横断。カレー好きデザイナー、とうとう本場へ。08


Kisa MiyazakiKisa Miyazaki  / May 23, 2019

北インド1日目の終わりは、2回目の特急列車で、アーグラーからジャイプールへ移動した。

伝統的なブロックプリントのテキスタイルや食器など、手工芸品が多く作られる街。身軽にバックパックで移動し続けてきた私たちの、最後の買い物欲をここで爆発させるのである。


▲ 宿泊したホテルはリーズナブルだけれど可愛くてちょうどよい「Hotel Arya Niwas」

▲ 開放的な中庭にはテラコッタ焼きの鉢とワイルドに育つ植物たち

▲ ところどころにあるおもてなし的な飾りが可愛い

ホテルのあらゆる布は全てジャイプール産のブロックプリント。
柄に柄を合わせても不思議に統一感のある、優しい色合い。
水回りの便利さや部屋の清潔さは高級ホテルにはかなわないけど、
アットホームで、天井が高く風が通り抜けるような気持ちのよい空間が良かった。


▲ 朝食はバイキング、ティファンのイドゥリなどもあり

▲ ヨーロッパ圏の観光客やバイヤーらしき方が多い。中庭を囲んでゆったりとした時間

ゆっくりと朝の時間を過ごして体力回復してきたところで、いざ町歩きへ。
今日は買い込むつもりで大きいバッグを持って出る。
町中がマーケットになっていて、いくつもの名前のバザールが通りごとにひしめき合う。そして別名・ピンクシティと言われるように建物の壁の色がピンク・ピンク・ピンク。

そこに容赦なく日差しが降り注ぐ!一番の乾季には一体どうなってしまうの!?というくらい体の水分がすぐになくなる。
栓がきちんと閉まっているかどうかきちんと確認しながら大きなペットボトルを次々に買っては空ける。

そして何よりも音量。街のうるささが一番だった。道中に設置されているのか、スピーカーから大音量で流れる音楽と謎のアナウンス。時報?今日のマーケット?天気?とにかくびっくりするほど常に大音量のBGMだったけど、すぐに耳が慣れてしまった。

そしてほぼ横断歩道が無く車が激しく行き交うインドの道を渡りきるコツをなんとなく掴んだ気がした(強行突破の気持ちが大事!)


▲ 緑が茂りピンクの土色が映える、寺院や宮殿のデコラティブな建物


▲ いちいちの装飾がすべて可愛い


▲ 本当にやる気があるのかどうか微妙すぎる露店もたくさん

▲ 仏壇に供えるための花飾り屋さん。何を見ても全てが色鮮やかに見えるのは太陽の光が違うのか

▲ ブルーポッタリー。

ジャイプールに工房を持つ焼き物・ブルーポッタリーを陶器屋さんで買う。
素材は分厚く肉厚で、水晶と土とガラスと岩塩を混ぜ合わせたものらしい。
柄は全て手作業で絵付けされていて、ぷっくりとした不完全さがなんとも可愛らしい。そして安い!
平皿とスープ皿をセットで、プラス花瓶も買いました。


▲ 老舗のお菓子屋さん、クラシカルでおもちゃみたいな造作


▲ 布屋兼工房

売っている布を使ってその場で縫い物をしている職人たち。御年85歳って言ってたけどほんと!?
鮮やかなミシンさばきに見とれて、スカートを購入(日本では考えられないほどざっくりとした縫製!)

▲ 店主に取ってもらうスタイルの書店でお母さんたちが井戸端会議中

▲ ラクダと車は常に並走

▲ ほぼ屋外の状態で揚げ物などを売ってる屋台もたくさんあったけど、油の状態などを見ているとちょっと勇気がなくてチャレンジしなかった…

暑さにやられた私たちはホッと休憩できる空間を求めて、
昼食はレストラン・nirosへ。
現地の露店とは違い、観光客を相手にしたそれなりに高級なお店。
白いコックコートで揃えた店員さんたちがちゃんと接客してくれる。
クーラーが効いているだけで極楽に感じる…

▲ 外観


▲ カリフラワーのアルゴビと、バターチキン

バターチキンカレーは甘めの味付けでどろっとしたテクスチャー。万人受けする味。カリフラワーのスパイス炒め・アルゴビも、さっぱりとした安全圏。

紫玉ねぎのめっちゃ小さいのをそのまま漬けてアチャールにしているの、日本で出される玉ねぎアチャールは辛すぎたり臭いが気になったりして苦手だけど、これはほぼ辛味無しで好きだった!

体力回復したので一つくらいは露店に挑もう、ということで。
ラッシーワーラーにチャレンジ!
人気店が3つも隣り合って横並びにあるストリートがあるので、一番美味しいという情報を聞いていた一店へ。

▲ 大行列で大混雑

▲ 映え!

▲ 恐る恐るチャレンジ

上部にカッテージチーズのように固まるバター(マライと呼ばれるもの)にちょっとびびりつつ。
結果、濃厚でめっちゃくちゃ美味しかった。

牛乳のまった〜〜〜りと濃い味、でも臭みは一切無くて甘さもスッキリ、すごい容量に見えるけど、中身は結構サラサラしているので、全て飲み干すのは余裕だった。そしてこの量で40ルピーくらい。100円以下!

衛生面と体調面を考えて最終日のこの時まで、
高級レストラン以外では水分は全て封がされたペットボトルしか口にしていなかったけど、最後の最後でチャレンジしてよかったと思える味だった。

そしてこの素焼きの器は飲み終わったら皆投げ捨てるゾーンがあって、
割りまくられていた!カルチャーショック!!
でも使い捨て=衛生面ってことなんだよね、割った素材をもう一回固めて器を焼いているんだろう。

ストリートショッピングに満足したので一度ホテルに荷物を置いて、
お目当てだったブロックプリントファブリックのブランド「Anokhi」と「soma」のショップへそれぞれタクシーで。

生産管理がきちんとされた上質な衣料品、テーブルウェア、キッチンファブリックなど、ハイクオリティだけど日本に比べたら半分以下で購入できる。
母親や友人のお土産など爆買い。
見たことのないような柄が果てしなく沢山あるので止められない。
自分用に買ったジャンプスーツは夏にヘビロテ中。
物欲を完全に満たしたので、夕飯はホテル内のレストランで。

▲ 卵が丸ごと入ったクリーミーなカレー。ピラフ的なプラオ、マカロニサラダなど。

▲ ホテルの中庭の外席で、ムーディーな感じ

最後まで危険なことや体調を崩すようなことが何も起こらなかったので、逆に帰りに大変なことが起きるんじゃないか…?とビビりつつ、爆睡&気持ち良い目覚め。

ジャイプールからデリー空港まではかなり離れているので、再び車で迎えに来てくれたガイドとともに、ひたすら高速道路で5時間移動。
高速なのに分離帯を乗り越えて逆走する大型トラックがいたり、道路脇に思いっきり牛が寝てたりする世界にも、もう慣れている自分たち。

その間に一度、ロードサイドの謎の土産屋に併設されたレストランに連れてこられた。

▲ 爆睡中のガイド

▲ 完全にチャーハンのビリヤニ

もう土産物の押し売りに慣れていた私たち、あしらいが上手くなっている。
ここでは何も買わずに済んだ。ただしご飯代が結構高かった気がするが…。

▲ もちろんお客は他に誰もいません。

空港に着く間際に日本語が流暢なガイドから
「俺の可愛い子供に美味しいものを食わせたい」
「俺の嫁の写真を見ろ」「ガイドの給料は信じられないくらい安い」
「日本がこんなに好きなのにお金が無いから行ったこともない」
などと畳み掛けられて多めのチップを要求されるくらいで、飛行機に遅れることもなく、無事に日本にたどり着いた。

成田空港でホッとしたと同時に、あまりに静かなことにびっくりして、私がいない間に日本で有事が起きたのでは…?と思ったほどだった。
それだけインドの、特に北の街の喧騒はすごいボリュームで、数日いるとそれに慣れてしまったのだ。
そして日本の建物はどこもかしこも無臭に感じた。
インドでは五感をめちゃくちゃにフル稼働させていたんだと思う。

もちろん、味覚も。
後半の北インドについての話ではほとんどカレー自体について触れられなかったけれど、それだけ南インドの食べ物は美味しかったということなんだと思う。
ただしエネルギーや衝撃度は北インドが高いので、この年齢で行けてよかったのかな、と思い、結果どちらもおすすめです。

いい加減で適当だけど、優しいインド人。スパイシーで香り高い、深い瞳の不思議な人々、ますます好きになったのでした。
カレー文化を作り出してくれてありがとう。

もうインドに行ったのは2年前になってしまったけれど、その後もマイペースにカレーを食べ続けています。

そして今年で10年目のカレーノートですが、夏までに今までのバックナンバー全て+最新2019年の情報も入れた『curry note SUPER DELUX 』合本を作る予定なので、ぜひお楽しみに。

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