
YADOKARI LIFE IN KUMAMOTO
001 移住と仮暮らし
熊本に移住した。
2025年3月初旬。出発初日。飛行機が熊本空港上空まで着いたものの、濃霧と強風により着陸できず成田空港まで引き返す羽目に。最終便だった為、その日の熊本行きは断たれ、深夜辿り着いた新宿で集中豪雨に見舞われたのは記憶に新しい。半泣き状態だったかも。笑
タイトルの通り、当時の僕は住まいもまだ決めていなくて、ほぼ無一文。全くもって威張れる事ではないし、恥ずかしい気持ちもしっかりあるので本当は割愛したいところ。けど今回の連載にあたって少し大切なポイントになるような気もするので書きとめておく。所持金が¥6,000程度で、愛用しているピストバイクを飛行機にのせて何とか辿り着いた翌日の熊本。30代を前にしてかなり危機感を持つべき状況だけど、僕は割と楽観的。何とかなるでしょ精神で日々を過ごしている。よくないよな〜。空港に着いた時、少し大袈裟だけど僕は新しい人生が始まる予感がしていた!
現在お世話になっているのは熊本のスペシャルティーコーヒーシーンを長く牽引している[Gluck Coffee Spot](通称グラック)。中南米、アフリカなど生産国への訪問、直接生産者と顔を合わせ、透明度の高い買い付けから焙煎を手がける『熊本のコーヒーといえば』的なコーヒーショップ。今年から市内に新しく大きな焙煎所を構えるタイミングで加入した。
まだ何もないころの焙煎所。
中心地から少し離れた東区にオープン。カフェはせず豆売りをメインに、ここから全国の皆さんに美味しいコーヒーを作っていきます
オーナーの三木とは3.4年前からの付き合い。頻繁に会っていた訳でもなく、彼の出張の度に偶然同じ場に居合わせたりして何度かお酒を飲み交わした事がある程度。そんな彼が僕にオファーをくれたのが去年の年末頃。理由は「暇そうにしてたから」だそう。なんだそれ。バイブス採用らしい。確かに当時の僕は長く勤めていた都内の“最高な焼き菓子屋”を離れ、ケータリングやイベントでギリギリ生き繋いでいた。仕事はもとより、住まいはというとこれまたオーナーの三木宅へ現在居候中。料理、洗濯、 掃除を担う代わりに住ませて頂いてる。文字におこすとなかなかハードだなこれは。レベル1状態。かなりお世話になっています。ちなみに僕は運転免許も持っていないのでレベル0かも。自転車でひたすら駆け回るぞ!という気持ちで日々奮闘中。「免許ないの? 熊本に車は必須だよ」という熊本ローカルの声には絶対負けたくない。(早く免許をとれ)
(右)僕です
(左) 家も職場も僕のオーナー三木
オープンして早速コーヒーを作る三木。目標は「コーヒーで熊本の街を豊かに」。新しい生豆が届くと、早く焼きたくて少年のような顔になる。お酒も大好きなナイスコーヒーマン
そんなこんなで、改めてまして皆さんこんにちは森嶋直人です。
自己紹介のタイミングを逃してしまいました、、
東京は碑文谷という目黒区の住宅街で生まれ育ち、20代後半の現在まで大好きな飲食に従事しています。学生時代からコーヒーショップでアルバイトをし気付けばコーヒーを仕事に生きていくのかな〜とボンヤリ思いながら、20代前半はスケートボードとそこで出会った大切な友人との時間に大半を使った気がします。
コーヒーは他の飲食に比べて、より生活に近くて敷居が低いのが好きな所。1つのコーヒー600円程度で多種多様な人と関われるってすごい事。もちろんクオリティーや扱ってるものへの敬意とサービスや空間、大切な部分は多くあるしキリがないけど、「あそこに行くと1日のスタートとか気分転換に良いよな〜」とか「出先でここのコーヒー屋に行ったら何でも街のこと教えてくれるよな」とかそういった部分がごく自然と出来ているコーヒーショップが個人的に好き。
今メインで立っているグラックの本店は街の真ん中にあって、ナイスロケーションでいいコーヒーを取り揃えている。旅の始まりに立ち寄ってくれる人がとにかく多い(朝7:00から開いてます)。まだ移住して間もないくせに、僕は得意の何食わぬ顔でオススメスポットをこれでもかと披露中だ。ここで自然と出会えた多方面の食にまつわるディープな熊本の人々や、ユニークなお店を今後連載でお届けできればと思っています。
福岡の[Coffee County]さんが長く大切に使っていた OLD PROBATを譲り受けて焙煎業がパワーアップ、ロースターオープン。(ドイツの老舗メーカーPROBAT社が1965年に製造したビンテージの焙煎機。ディテールの話はここですると長くなるので割愛。とにかくロマンが詰まってます。かっこいい)
実は熊本での生活は2年間にしよう!と心の中で決意を持って東京から飛び出した。大した理由はないけど、時間が決まってる方がより行動的になるし、レアキャラ感でるかな?といった軽薄な理由。既に熊本の豊かさに魅了されて延長疑惑か?という怪しい部分もあるけれど。
この連載では、縁もゆかりもなかった熊本で、僕が何を感じて誰に会いこの2年間を過ごしパワーアップし東京に戻るのかを、楽しみに見てくれたら嬉しいです。
自己紹介多めの初回に、熊本での食体験を少しだけ。
ビストロ[clasique]
ここに行けばとにかく良い1日が約束される。13:00-20:00まで通し営業というストロングなスタイルながらも熊本ローカルの胃袋をガッツリ鷲掴み。シェフ左座さんの丁寧な料理は店名の“クラシク”が何故なのか分かってしまうほど。シャルキュトリー、前菜、メイン、アイスクリーム、カフェ、デセールどれもレベルが高い高い…。最高なんだよな!
クラシクのご飯達。ツヤツヤ〜
シャルキュトリーは初回に是非。ワインはピエール=オリヴィエ・ボノームのピノドニス。日中に飲むのに最高なセット。あれ?贅沢してない?笑
こちらもクラシクより。
ビストロ定番メニューの1つトリップに目玉焼きのせ。英語だとトリッパですね。旨味の塊でした
東京時代、沢山のカフェやビストロに足を通わせた気がするけど、「こんな店があったらな」を本当に体現してると思う。
お店がある〈新町〉というエリアは熊本城建城時に、あの加藤清正が作った城下町の一部。空襲にもあわず昔ながらの町屋が残っていて、路面電車も側で走っている。店構えもクラシック。夕暮れとかに外席で交差点の人間模様を見ながらワインとアイスクリームなんてしちゃってね。
『使い勝手』というワードは何処か上からに感じてしまうから言いたくないけど、どの時間に行っても受け入れてくれるお店って日常でも、旅先でも嬉しいですよね。毎日行きたい。
(現在はサマータイム営業中で、8月9月は15:00-22:30となっています)
グルメで漫画ネタ大好きなメンズスタッフのサービスも必見です。
熊本のファーストストップとして是非〜
初回はこんなところで。拙い文章にお付き合いいただきありがとうございました。それではまた次回。
Gluck Coffee Spot
熊本県熊本市中央区城東町5-52(Google Maps)
7:00〜19:00
IG @gluckcoffeespotGluck Coffee Roaster
熊本県熊本市東区下南部3-12−24(Google Maps)
11:00〜18:00
木定休(+不定休)
IG @gluckcoffeeroasterclasique
熊本市中央区新町2-6-10(Google Maps)
8,9月はサマータイム営業(15:00〜22:30)
IG @clasique1
1996年、東京生まれ。都内のコーヒースタンド, カフェで勤務したのち現在は熊本に移住。モリッシー、モリモリ、インティライミと呼び名は様々。スケートボードが大好き。
IG @naoto_moroshima_