HAVE A FISH DAY! 2日目レポート

”魚”を楽しむ多くの来場者で賑わった快晴の最終日


RiCE.pressRiCE.press  / Oct 20, 2025

10月11日(土)と12日(日)の2日間にわたり、RiCE最新号「魚と生きる」特集と連動したイベント「HAVE A FISH DAY!」が[HOME/WORK VILLAGE]にて開催された。1日目の雨が嘘のように晴れ渡り、大勢の来場者で賑わった2日目の模様をレポートする。

多くの来場者で賑わうエントランス。笑顔と会話があふれ、2日目の “HAVE A FISH DAY!” も活気いっぱいのスタートに

会場のエントランスでは、1日目に続いて多彩なブースがお出迎え。[いいちこ]によるウェルカムドリンクと、ノルウェー産シーフードを使ったフィンガーフードがこの日も来場者に振る舞われた。

初日に続きウェルカムドリンクとして提供された「いいちこスーパー」。爽やかな香りと奥行きのある味わいが、来場者を迎える一杯に

青空の下、手渡されたドリンクを片手に談笑したり、写真を撮り合ったりする姿があちこちに見られ、開放的な空気のなかでイベントのスタートを告げた。

2日目もノルウェー産シーフードを使ったフィンガーフードが来場者に振る舞われた。テーブルいっぱいに並ぶ可愛らしいひと皿が、イベントの始まりを華やかに彩った

GABAN]のブースも出展。魚料理に合うスパイスのサンプリングが行われ、香りを確かめながら楽しむ来場者の姿も。物販コーナーには雑誌のバックナンバーやイベント限定Tシャツが並び、手に取って語り合うなど読者の輪が広がっていった。

GABAN]のブースでは、魚料理を引き立てるスパイス「マーガオ」を紹介。サンプルを手に取る来場者の姿が絶えなかった

それぞれのブースに笑顔が集まり、2日目は1日目を上回る盛り上がりに。青空の下、ドリンクを片手に語らう人、写真を撮り合う人、思い思いに過ごす姿があふれ、“HAVE A FISH DAY!” のにぎわいが会場全体に自然と広がっていった。

エントランスの編集部ブースには、雑誌の最新号とFISH Tシャツ。バックナンバーも販売され好評だった

DRIVE MY FISH ― キッチンカーで味わう魚料理

RiCEトラックの2日目は[アヒルストア]。店主・齊藤輝彦さんがキッチンカーに立つ姿も。人気の味を求めて、次々と来場者が列をつくった

この日も会場前には人気店のキッチンカーがずらり。 [アヒルストア]、[キリンストア]、[アリク]の3店が、それぞれのスタイルで魚を主役にした特別メニューを提供した。

本誌でもおなじみ、奥渋谷のビストロ [アヒルストア]は、ナチュラルワインとともにファンの多い人気メニュー「スープドポワソン」を用意。看板の自家製パンも並び、どちらもあっという間に完売となった。

「スープドポワソン」に、海苔のラスクを浸して味わう。濃厚な魚の旨みと香ばしい海苔の香りが口いっぱいに広がる

[キリンストア]は、秋の味覚・秋刀魚を使ったビリヤニやアンチョビビスコッティのほか、グラスワインやクラフトビール、オリジナルスパイスを使った自家製ドリンクを提供。香り豊かなメニューで来場者を楽しませた。

スパイス香る秋刀魚のビリヤニは、[キリンストア]人気のメニュー。秋刀魚を一匹まるごと使い、彩り豊かな副菜とともに秋の恵みを楽しませた

世田谷の居酒屋[アリク]は、“硴とおばんざい” をテーマに旬の味を届ける人気店。この日は、看板食材である牡蠣を贅沢に使った一皿を提供し、会場を賑わせた。

[アリク]のキッチンカーでは、生牡蠣や蒸し牡蠣など、牡蠣づくしのメニューが大人気

芝生エリアでは、買った料理を片手にゆったりと食事を楽しむ姿も。子ども連れの家族や近隣の住民、雑誌の読者が入り混じり、日曜日らしい “ピースフルな昼の時間” が流れていた。

2日目も施設内の飲食店で特別メニューが登場

HOME/WORK VILLAGE内の飲食店は、この日も引き続き特別に“魚仕様”に。ワインショップ[APERO VILLAGE]では、魚料理にぴったりのワインをセレクトし、有料試飲会を開催。また[AFTER SCHOOL BREWERY]ではクラフトビールとともに、イベント限定のしらすピザを提供した。どの店も趣向を凝らした魚メニューで来場者をもてなし、HOME/WORK VILLAGEの飲食店が一体となってイベントを盛り上げた。

[APERO VILLAGE}では、魚に合うワインをテーマにした試飲会を開催。ロゼから白まで幅広くセレクトされたグラスが来場者に振る舞われた

[AFTER SCHOOL BREWERY]でイベント限定提供された「しらすピザ」。たっぷりとのったしらすの旨みとクラフトビールの相性が抜群

namida]では2日目も特別営業を実施。料理家の今井亮さんを迎え、RiCE最新号「魚と生きる。」特集と連動したこの日限定のコースは、サーモンと鯖をテーマに全7品が展開。「鯖の揚げ焼き 黄金スパイスがけ」や「サーモンの麻辣あんかけ& 花巻添え」、さらにはノルウェーサーモンのアイスまで──魚を使った遊び心あふれる構成に、来場者からは驚きの声が上がった。ワインや日本酒とのペアリングも用意され、魚の新しい魅力を五感で味わうひとときとなった。

コースとしてはもちろん、アラカルトとしても楽しめたこの日のメニュー。写真は「鯖と里芋のテリーヌ」

「サーモンの麻辣あんかけ&花巻」。ふっくらと蒸したサーモンに、香り高い麻辣あんが絡む香豊かな一皿。添えられた花巻にあんかけをかけて食べるもの美味

自分で握る、学ぶ、味わう。スシーランスさんの寿司教室

Midori.soでは、RiCE 「魚と生きる」特集内「自分で作る、握り寿司・巻き寿司」に登場し、 “週末おうち寿司のすゝめ” を教えてくれたスシーランスさんこと前田直也さんが、この日はワークショップを開催。

丁寧に握り方をレクチャーする前田さん。参加者は真剣な表情で寿司の握り方を学びながら、“自分で握る楽しさ” を体験していた

誌面で紹介したとおり、テーマは “おうちで楽しく寿司を握る” こと。スーパーで手に入る魚をおいしく仕上げるための下準備や、「寿司は仕込みが8割」という言葉の通り、ちょっとした工夫で味をぐっと引き上げるコツを実演しながら教えてくれた。

参加者は3種 × 2貫の握り体験に挑戦し、続いてスシーランスさんによる巻き寿司のデモンストレーションを見学。自分で握った寿司と、前田さんが握る “本気寿司” を食べ比べるという贅沢な内容。真剣ながらも楽しそうな参加者の表情が印象的だった。

ワークショップに参加した方以外も、前田さんが握った寿司を味わえる回が設けられたが、あっという間に予定数がなくなるほどの人気ぶり

夜は “サモトラ” がポップアップディナー

夕方からは、ミュージックバー[good tempo]でのポップアップディナーがスタート。この夜は下北沢の名店[Salmon & Trout]から、オーナー兼カヴィストの柿崎至恩さんとシェフの宝方宏樹さんが登場した。

[Salmon & Trout]シェフ・宝方宏樹さんが厨房で調理。真剣な眼差しのもと、一皿一皿に魚の魅力を込めていく

館山・大漁丸の定置網を訪ね、そこで出会ったウツボやネンブツダイ、アカエイなど、普段はあまり流通しない “未利用魚” を丁寧に手当てし、今回のための特別なメニューへと仕立て上げた。当日はその魚たちを使ったアラカルトスタイルの料理を提供。それぞれの皿に合わせたペアリングのドリンクが提案され、皿の味を軽やかに引き立てる。

(写真左)「ゴンズイのクレープ 昆布海苔バター」と「Aslin Lager +まさひろ酒造20170904」のペアリングセット。(写真右)「館山:大漁丸の未利用イサキソテー 焼き味噌みかん ブールブランソース」と「CAGE2018」のペアリングセット

会場はDJがセレクトした心地よい音楽が流れる中、ゆるやかに高揚感に包まれ、食と音が溶け合う豊かな夜となった。

RiCEアートディレクターの平野暢達さんがDJプレイを披露。音と料理が調和し、料理をじっくりと味わえる心地よい空間を演出した

また、今回の魚特集内で一部ページの監修・執筆を担当した[UMITO Partners]代表・村上春二さんによるトークイベントも開催。テーマは“魚・海・そして未来”。漁業と食卓をつなぐ視点から、これからの魚との付き合い方、海と人の関係について語られた。

[UMITO Partners]代表・村上春二さんがトークショーで語る。魚を食べること、海と生きること──その言葉に多くの共感が集まった

次回は創刊 10年を記念したイベントを開催予定

1日目の雨とは打って変わり、2日目は青空の下での開催に。グラウンドの芝生には笑い声が響き、来場者それぞれが思い思いのスタイルで“魚のある時間”を楽しんでいた。食と音楽、学びと語らいが交わるその光景は、まさに “HAVE A FISH DAY!” という言葉を体現する一日となった。

2日間にわたってイベントを支えたRiCEスタッフ。来場した読者との交流を楽しみながら、編集部にとっても忘れられない経験となった

魚をきっかけに、人と食がつながる二日間。それぞれの皿に、それぞれの物語があり、そのひと皿ごとに笑顔と出会いが生まれた。

来年創刊10年を迎えるRiCE編集部では、よりアップデートした内容でイベントを開催予定。そちらにもぜひご注目を。

Photo by yuki Nasuno(写真 那須野 友暉) 
Text by Shingo Akuzawa(文 阿久沢慎吾)

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