一期一食
001. 味仙のアサリラーメンが沁みた夜
僕の今夏は、SPiCYSOL一色と言っても過言ではないと思う。昨夏からライヴサポートに始まり、レコーディングも一緒に、新譜「EASY-EP」ではサウンドプロデュースもさせていただいた。本来僕のようなミュージシャンは同じメンバーとずっとやると言うよりは、色んな場でその都度やることが多いのだが、彼らと出会った昨年からは、同じ仲間と音楽を創り、磨く日々が続いた。バンドを過去にプロデュースしたことはもちろん何度もあるが、ここまで同じ立場で参加したのは初めてかもしれない(大体のバンドにはベーシストがいますからね)。本当にたくさんのことをメンバーやスタッフと共有し、一緒に経験し、それを言葉にし、リアルタイムに活かしていく。今この記事は、今回のEASYツアーファイナルと追加公演の間に綴っているが、この夏僕が得たことはとてもカラフルで、今後の僕の考え方に大きく影響されるだろうなと思ってる。このことについてもいつか触れたいと思っている。
今回のEASYツアーでは、大阪、博多、金沢、札幌、仙台、神戸、広島、名古屋と続き東京に帰ってきた。もちろんその間に他の地域でのライヴもあったが、ツアー先で食べたご飯で心に残っているご飯は、名古屋の夜に食べた味仙のアサリラーメンだ。
味仙と言えば、圧倒的に台湾ラーメンが有名だと思うのだが(もちろんみんなで一番辛いアフリカンを食べることもお約束)、メンバーのKENNYに勧められて初トライ。アサリの出汁がしっかりと出ていて、味仙らしいスープと辛味も相まって、疲れた身体に絶妙に沁みていった。疲れが吹っ飛んだ。他の料理も食べながら飲みながら、みんなでその日のパフォーマンスとオーディエンスの熱を反芻していた。
色んな人と時を過ごすことの一番の楽しさは自分の知らないことや景色を感じることができること。人生はこうやって忘れられない瞬間を一つ一つ作っていくことなのかもしれないなと、心の奥底でしっとり感じながらみんなで騒いだ夜だった。
あっ、自己紹介が遅れました。はじめまして。ご縁に恵まれRiCE.pressに参加することになりました、ベーシストの濱田織人です。音楽をずっとやっています。
普段、裏方にいることが多い仕事で、前線に立って何かをアウトプットすることは今まであまりありませんでした。ここ最近様々なタイミングやご縁が重なり、人前で話す機会や、言葉を書いたり、多くの方に届ける機会が増えていきました。どうやら人生もそれなりに重ねてきたからなのか、いろんな事をやってきているようなので、僕が大事にしてきたことや、感じたことことを、食を起点に話すつもりです。どうか、あたたかく見守ってください。
中国台湾料理
味仙 今池本店住所:名古屋市千種区今池1-12-10
TEL:052-733-7670
営業時間:PM5:30~AM2:00
定休日:年中無休(※ 12/31、1/1は除く)
http://www.misen.ne.jp
- Bassist
濱田 織人 / Orito Hamada
ベーシスト、音楽プロデューサー、クリエイティブディレクター、NPO法人SOMA副代表理事、アトリエリスタ、茶道家。芸術修士(MFA)。スタジオミュージシャンとして演奏活動しながら、作編曲、作詞、プロデュースと幅広く活動。2017年クリエーティブブティック創業後、活動範囲を音楽以外にも拡大し、芸術教育などにも力を入れ始め、NPO運営にも携わる。日本唯一のベースの専門誌ベース・マガジンにて連載経験あり。プライベートでは、裏千家茶道家として初音庵主宰。密かに楽しんでいたサウナの魅力をゆるやかに発信中。サウナ・スパプロフェッショナル。 https://www.instagram.com/oritosroom/
- TAGS