一期一食

#70「太陽の下での、刺激的な日々のこと」


Orito HamadaOrito Hamada  / Jan 31, 2023

本年も宜しくお願い致します。

ぐっとサボってしまいました(わけでもないのだけど・・・)。

ただ、夏が冬になっていた。連載の原稿は書いていたけど、アップを控えていたというのが正確かもしれません。(過去の記事はこの後にアップしていきます)

個人的には、たくさんのことが起きる数ヶ月でした。発表があったとおり、僕自身も一つの活動の節目となったので、ここで思ったことをさらっと書くことが、この連載の本来の姿だと思うので、また復活できればと思っています。

気づけば人生の半分以上をこの仕事で生き(ながらえ)ていることになるけど、若いときの想像とはかけ離れているし、様々な経験も一通りありがたいことに体験して、ちょうど2周目なのかな?とか。

悩みは尽きず「不惑」なんて程遠いけど、自分の足でも案外歩ける力と経験も一方では持っている。明確で、曖昧で、そんな中で、もがく数年だったのでした。

個人的には、そんなタイミングでバンドに帯同して活動することは、僕のミュージシャンとしての価値観を大きく変えてくれるには十分過ぎました。いい意味でも悪い意味でも、ベーシストでかつ裏方思考な僕には、とても大切だったのです。

ミュージシャンとしてこれからどうしていくのか、僕自身大きな企みや成長を常に欲していますし、これからも変わらず、仕掛け続けます。その点でも僕には必要なものだったことには間違いありません。20歳前後で1枚、30歳前後で1枚アルバムは作っていますが、そう、40代はこの日々がそれに当たるんだと思います。アルバム3枚ガッツリ付き合ったな。

9月後半はツアーで海外へ行き、サウナの経験が信じられないことに雑誌になり、自分が思春期から読んでいた雑誌の編集者になるなんて思ってもいない経験だった。帰国後すぐにツアーのリハが始まり、ライヴが数本あり、あっという間にツアーイン。その間もありがたいことにアレンジや作曲、作詞、プロデュース業もやりながら、あっという間のツアーファイナル、KT Zepp Yokohamaでのクリスマスコンサート。

とても良い(ツアー)ファイナルだったと思う。節目というか、普段絶対来ない親父まで見に来ちゃったりしてね、柄にもなく。各々噛み締めて打ち上げて、素敵な一夜でした。

年が明けてからは、案外ゆっくりさせてもらえるわけでもなく、今行っている角川武蔵野ミュージアムでの中高生向け学びのプログラムの準備で気付けば、あっという間に1月が終わりそうだ。ありがたいことに、何かを手放すと必ず新しい仕事のご縁もあるのが不思議なものだ。つくづく生かされているなと思いながらも、自分にできることを尽くしていくしかないんだなと強く思っています。

そんな中、タイミングよく地元の仲間が誘ってくれて行ったのが今日のお店です。深沢のビストロarcです。

ケータリングなども行っているシェフの松澤さんにまずお店のスケジュールを確認してからお伺いするスタイル。なんか、お家に行く感じのあたたかさで本当に心地良い。半分は会いに行く感じ。座席も、長いカウンターを奥側と手前側の柱と壁で仕切られた2テーブルのみで、お店のエリアもあってか、本当に穏やかに過ごせるのが、気持ちいいお店です。

蒸した蛤に白菜のソース。

黒岩土鶏のムネとモモ肉。あー、本当に美味しい。

バタックペッパーが絶妙でワインが進む。そう、このお店はナチュールなんですよ。だから、安心して飲める。

カツオに、からし菜のペースト。

比較的火入れの優しいお皿が並び、優しさに包まれ始める。

干し柿と菜の花と胡桃のペースト

大根とゆずのマリネ

味のアンサンブルが絶妙ですごく好きな一皿だった。

長崎の五島列島のクエのフライのサンドウィッチ、いくら

このタイミングでこの食べ方は、みんなでやられた。そして、大きさが絶妙!!

カラスミ、目玉焼き、蕗のとうのパスタ

お肉が来るかと思ったらパスタになっていて、そこが逆に嬉しかった。

デザートはカマンベールチーズのチーズケーキ

 

もー、大満足過ぎる。家族や子供と一緒でも来られるこの雰囲気と優しさ。

今の僕にはこういうお店がとてもありがたかった。

仲間と、語らって、お互いのこと話して笑って、笑って、笑って、知らぬ間に旅が決まっていたり。そうやってやりたいように選んで生きていけることに感謝。

話を戻すけど、辛気臭い話は無しにして、いつも仲間に言っているのは

「一度知り合えば、ずっと友達」

という言葉だ。これは僕がある現場を去るときに言われた言葉で、未だに大切にして、節目のタイミングで使わせていただいている言葉だ。今回もまさにそれ。変わらず成長するのみです。

だから、特に何も言わずいずれまた合流するその時まで。

Good Vibes Only and Have a SPiCY day, bro.

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