
ノンアルシーンをさらに加速させる
JUNSO 1stプロダクト「HEAT COAST」
いま、自ら積極的にノンアルコールを手に取り日々の食事を楽しむ人々が増えている。
それは、「アルコールが飲めないから」なんて理由ではなく。上戸の「休肝日なので」といった消極的な理由でもない。レストランのペアリングシーンを覗けば、ノンアルコールペアリングを選択しながら、別オーダーでボトルワインを入れる。極端な例かもしれないが、それくらいノンアルコールがアルコールの対ではなく、1つの美味しさを追求するためのオプションとして認知を獲得し始めている。
この新時代への幕開けは、消費者のみならず、造り手と出し手の試行錯誤があってこそ。今夏、20代の青年3人によって始動したノンアルコールブランド「JUNSO」の1stプロダクトも食事シーンに寄り添う1本だ。


「JUNSO」メンバーの3名。左から中野隼輔さん、山口昌輝さん、田中隆騎さん。3人はもともと、小学校時代の同級生という間柄。転校や卒場を機に関わりが薄れた時期があったものの、20歳のときに再会。三者三様、生活の中で出会った自然や土地が育んだ素材を活かしたノンアルコールプロダクトを「JUNSO」を通して手掛ける。
「飲んだ方がどのような体験ができるか。味わいとしての美味しさはもちろんですが、それ以上にどういった風景が思い浮かぶのかを最重視しています」
「JUNSO」として初の製品化となる「HEAT COAST」。ヨーロッパの乾燥地帯で飲んでいるような、そんなシーンが想起されることを願いながら味わいを設計した。主原料の赤すぐり由来であるキュッとした口当たりがありながら、その酸味のみに終始することなく爽やかな奥行きを感じさせる。
「夏の海岸線を表現するにあたり、赤すぐりが最適でした。その中でもヨーロッパの海岸を思わせる透き通った視界の広さみたいなものを感じられるよう、皮のえぐみはなるべく入らないように。酸味とのバランスを意識しながら複数種類の素材を組み合わせてボディを出しました」
ノンアルコール特有の課題として、たびたび語られる“ボディ感”の表現。それをアルコール抜きで担保するために砂糖や香料がたびたび使用される。しかし、「HEAT COAST」はフードとのペアリングや長時間飲み続けられるドリンカビリティを意識。砂糖と香料を使用せずして長い余韻をも感じ得る味わいに仕上がった。

鮮紅な赤すぐり。見るだけで元気が出るようなパワフルカラーが今回の主原料。
「HEAT COAST」もう1つの特長が1年間常温で保存可能であること。それを実現させているのが、煮沸殺菌である。手掛ける山口昌輝さんは「JUNSO」を手掛けながら[mitosaya]にも籍を置く。今回製品化にともなった充填は、[mitosaya]が設立した[CAN -PANY]で実施した。
砂糖やシロップを入れないノンアルコールドリンクが1年間保存可能であること。これは業界でも類を見ない、ノンアルの新しい可能性になり得るだろう。しかし、熱による殺菌をともなった充填には素材選びの面で苦労もあったという。
だからこそ、砂糖やシロップを使用したノンアルコールドリンク、あるいは砂糖無使用の保存期間が短いノンアルプロダクトがほとんどなのである。しかし、その制約を逆境ともせず、田中隆騎さんは高い志でプロダクト開発に臨む。
「ロンドンに2022年〜2024年までの2年間滞在していたのですが、その時に訪問した国々ではノンアルコールドリンクの選択肢が充実していました。一方の日本は、100%のフルーツジュースかシロップを割ったドリンク、あるいはお茶、といった具合なのが実情です。そのラインナップを少しでもアップデートすることが目標です」

副原料として使用されるレモングラスとローズレッドペタル。赤すぐりとの相性とプロダクト全体のバランスを鑑みながら選び抜いた。
新時代が幕開けて間もないノンアルシーンをさらに加速させる1本、ぜひレストランで見かけた際にその真価を味わってほしい。
JUNSO
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