
連載「あの人、そのレシピ」
十六人目、ラクヤくんのバクテー
あの人が作る、記憶に残るあの料理。
親や友人、身近な人々の料理にお金を払ったりすることはないけれど、
お店では食べられない味と空気が確かにそこにある。
人とレシピ、そしてその背景を僕の目線で記録することにした。
(取材・写真・文=濱田晋)
Googleマップがイカれて家が分からず、駅前のドトールでミラノサンド食べて帰ろうかと思ったけど、なんとか見つけられて良かったです!
ラクヤくんのバクテー
濱 家、全然見つからんから帰ろか思ったわ。
ラ なんでだよ。近いでしょ。
濱 で、今日は何の料理って?
ラ 肉骨茶。シンガポール料理。
濱 あら、てっきりカレーかなと思ってたけど。何故シンガポール料理?
ラ 載せる時は知人ってことにしといてほしいんすけど、昔付き合ってた人がシンガポール人で。作ってくれてめちゃ美味かったから、それからは僕も友達とか来たら作ってて。
濱 じゃあ昔の彼女のレシピやん。
ラ いや、なんかシンガポールって屋台文化だから家のご飯で食卓を囲むみたいなのがあんまないらしくて。
濱 じゃあ買ってきたものをみんなで食べるとかなんかな。
ラ とか、もうそのまま屋台で食べるとか。
でも時々バクテーは家でレシピ調べて作ってたとは言ってたかな。
濱 じゃあこれはバクテーで調べたら出てくるシンプルな感じのやつなのね?
ラ そう。なんだけど、シンガポール人って華僑系の人とマレー系の人がいて、今日のは華僑系のレシピっぽい。
濱 へー。ラクヤ氏の料理歴は?
ラ 大学の時にスパイス料理専門店でバイトしてて。ビートイートは3年くらい手伝ったかな?
まぁ、あとは高校生から一人暮らしだから友達来た時はパスタとカレー作って出したりして。
濱 高校生の時からこんな家で一人暮らして。パスタもカレーも振る舞って。やってんなぁ。
ラ やってんすよ。
濱 生家なんやろ? いちいちこのお洒落な感じ、やってるわぁ。ハードコアとか読書とか両親から影響受けてる?
ラ それはオリジナル。元々、僕メタルヘッズで。
レンタルショップで週に3枚CDとかVHSを借りて良いって家のルールがあって手当たり次第レッチリとかジャケみて色々借りてたの。
濱 でも既に洋楽やったんや。
ラ あ、でもそれまでは鈴木あみゴリ推しだったから。初回限定版とかも買ってたし。
で、鈴木あみのラジオ聴いてんだけどザッピングしてると伊藤政則のラジオに行き当たって。そこからメタルの始まり。
濱 とんでもない小学生やな。でもハードコアに変化してくっしょ?
ラ 鈴木あみと同じタイミングでイースタンユースとかもめちゃ聴いてて。それはハードコアにも通ずるとこかも。
で、中学生の時は西新宿のメタルショップも行ったりして更に知ってくうちに、サウンドとか世界観も含めてハードコアの方がしっくりくるぞ、みたいな。思想的な部分とか、ドラゴンを倒すみたいなメタル感よりもめちゃくちゃリアルだぞ!みたいな。
濱 早熟過ぎん?
ラ でもまぁ人が気にしてないものの方が良いなぁみたいなのは小学生の時からあったかもなぁ。
濱 お父さん彫刻やってて先生もしてたんやろ? 教育とか影響してるんかな?
ラ あー、”自分でつくれ”的なのはあったかも。これもう煮込んで完成だから。
濱 白菜の塩揉みまで! やってくれたな。
ラ やってるよ。おたま2つあるんだけど、父親と喧嘩して僕が怒って曲げたやつで良い?
Cooking by Rakuya Katagiri (IG @rky_ktg)
Photo, Interview & Text by Shin Hamada (IG @shinhamadastudio)
Edit by Yoshiki Tatezaki
- Photographer
濱田 晋 / Shin Hamada
1987年 兵庫県出身
主にポートレイト、ドキュメンタリー、取材の分野で撮影を行う。2022年より思考実践『HAMADA ARCHITECTS™️』を始動。
shinhamada.com