
ひと味ちがう「よなよなエール」が飲める!?
ヤッホーブルーイング大阪醸造所 よなよなビアライズが7月23日にオープン!
ラガービールが今以上に市場を独占していた1997年。当時よりエールビールを中心としたビールづくりを展開するのが[ヤッホーブルーイング]だ。スーパーやコンビニで並ぶ大手メーカーを中心としたビールがラガービールであるということを知らなかった頃。初めて口にした「よなよなエール」の味わいに衝撃を受けたことを今なお、濃く鮮明に覚えている。「今まで飲んだことのあるビールとは明らかに香りが違う」。そのような体験を通じてビールの世界にハマった読者も少なくないのではないだろうか?

「とりあえず生」のラガー文化の中、エールビールの存在を日本中に知らしめたのが「よなよなエール」。カスケードと呼ばれるアロマホップによるグレープフルーツやレモンを思わせる柑橘系のフレッシュな香りが特徴。少々温度を落とし、13℃前後にすると香りが最大限に花開く。
アメリカンペールエールである「よなよなエール」やIPAの「インドの青鬼」、近年では微アルの「正気のサタン」からヘイジーIPAスタイルの「有頂天エイリアンズ」まで多様な製品ラインナップを展開。クラフトビールでありながら多くの人の手に届く流通と価格設定は、今年1000を超えるとされるブルワリーの中でも唯一無二と言って差し支えないだろう。
そんな長期にわたって日本のビール業界で独自のポジションを確立してきた[ヤッホーブルーイング]が今夏、大阪に体感型ブルワリー[よなよなビアライズ]を開業する。

「りんくうタウン駅」より徒歩4分。施設内外にビールを楽しむためのスペースが広がる。
開業の地に選ばれた泉佐野市は大阪市と和歌山市のほぼ中間に位置するベッドタウンである。市内には30年以上続く老舗のビアパブも存在し、「ビールリテラシーが高いお客さんも地域に多く、様々なお客さんが入り混じるブルワリーにできたら」と、大阪醸造所のブルワーである、ちゃんりょさんは目を細めながら語る。
敷地内には、ビールを想起させる緑豊かなハーブが広がり、数多くのベンチが設置される。アメリカのパブなどで行われるコーンホール(モルックのような定番ゲーム)が体験できるスペースもあり、ビールが飲める大人から、飲むことができない子供たちも一緒に場を楽しめる仕組みづくりがなされている。

施設内に入るとすぐ見える5つのタンク。隣接する醸造所内とつながっており、鮮度の良い状態でタップルームにビールが直送される。

ビールは専用のタップから自ら注いで楽しめる。
施設内に入り、ぜひ堪能したいのが醸造エリアにつながる「KURADASHI TAP」。特に開業期には無ろ過の「よなよなエール」がつながり、いつもとはひと味ちがう「よなよなエール」を自分で注いで飲める。

天井高く広々としたスペースで、優雅にビールを堪能できる。壁面にはファンの似顔絵もあるそうで、一人ひとりの顔に目を向けるのも楽しい。

よなよなエール 990円(310ml)、サプライズナッツセット(2種) 770円
タップルームには最大14種類のビールのラインナップのほか、クラフトビールに相性抜群のワンハンドフードも展開される。おすすめとして紹介いただいたのが「サプライズナッツ」の2種セット。特に「のりのり山椒バター味」は[よなよなビアライズ]のみの限定商品。開発を担当したザックさんに商品誕生の背景を伺うと、ファンと一緒に考案した特別な味だという。
「[ヤッホーブルーイング]には、ファンとのコミュニケーションを大切にする企業風土があります。大阪の新拠点開業に合わせて『よなよなエール』と合うおつまみをファンの方々の意見を集めながら開発しました。のり、山椒、バター、その3種が合わさったおつまみって、意外と存在しないと思います。『よなよなエール』の柑橘類を思わせる香りと相性抜群です。」
ザックさんが語るとおり、[ヤッホーブルーイング]は2010年より「宴」という名のファンとの交流イベントを開催。2015年からはグレードアップしたよなよなエールの超宴も始まり、毎年数千人単位のファンが集う一大イベントとなっている。
「好きこそ物の上手なれ」ではないが、日々「よなよなエール」を愛飲するファンたちと共同開発した「サプライズナッツ」の説得力たるや。無ろ過の「よなよなエール」と合わせて必食だ。

大阪醸造所のビール製造を担当するベックさん(写真奥)とちゃんりょさん(写真手前)。モニターを真摯な眼差しで見つめ、終始細やかにコミュニケーションを取っているのが印象的だった。

同じく製造担当のCANさん(写真右)と先ほどの眼差しから一転して笑顔が弾けるちゃんりょさん(写真左)。ブルワーたちはもちろん、社員全員があだ名で呼び合う風通しの良い企業風土は、間違いなくビールの味わいに反映されている。
最後に醸造リーダーであるちゃんりょさんに[よなよなビアライズ]での目標を尋ねた。
「直近では、美味しい『よなよなエール』をしっかりとつくりあげることが第一です。多くの人に認知されているビールなので、それを確かなクオリティで仕上げたい。ただ、もともとR&Dの部門にいたこともあるのでレシピを考えることも好きで。『よなよなエール』を届け続けながらも、[よなよなビアライズ]発の新しいビールも手掛けていきたいです。」
今年の3月末、品川にオープンした[YONA YONA TOKYO BREWERY]では、店舗限定の看板銘柄として[ヤッホーブルーイング]のラガースタイル「Gate One」が誕生した。多くのサラリーマンが往来する品川の地によく似合ったお疲れ様の一杯として飲み親しまれている。[よなよなビアライズ]限定のらしさが詰まった銘柄の登場もそう遠くない未来に実現するかもしれない。

醸造所見学ツアーも開催され、参加者限定でタンク内のビールも試飲可能。
エンターテインメントを提供する[ヤッホーブルーイング]初の大阪拠点。その唯一無二性からエンタメ施設としての語り口が先行しがちだが、ビール造りももちろん本気そのもの。近い将来“大阪でしか飲めない”ビールの誕生も予感させられたが、まずは開業期につながることが決まっている[よなよなビアライズ]限定の無濾過「よなよなエール」を求めに、この夏ぜひ訪れてほしい。
よなよなビアライズ
大阪府泉佐野市りんくう往来北1-24
IG @yona_beerise
醸造所見学ツアーの詳細は公式HPをご参照ください。
https://yonasato.com/base/yonayona_beerise/飲酒は20歳から。飲酒は適量を。飲酒運転は法律で禁じられています。妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。
写真 水島大介(Photo by Daisuke Mizushima) IG @mizushima_daisuke
文 菅野匠悟(Text by Shogo Sugano)
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