漫画『ブルーピリオド』と、青色のお茶

一煎目🍵1000日間毎日お茶を飲んでいる話


Emiko IzawaEmiko Izawa  / Feb 22, 2022

突然ですが、お茶って何種類あると思います?

まずはどういうカテゴリ分けするかってとこから始まって、日本茶、中国茶、台湾茶などの大カテゴリがあって。その中でまた緑茶、紅茶、烏龍茶、みたいな中カテゴリにさらに分かれて、そこから品種とか、生産者とかに分かれて……

って考えると、何種類なんでしょうね?
いきなり質問を投げかけておきながら、答えわかんなくってごめんなさいなんですけど……(笑)。

今、私は「日本茶を1000日間毎日飲む」というチャレンジをしています。

お茶を毎日飲んでいる方はたくさんいると思うのですが、私は毎日違う種類のお茶を飲むというチャレンジをしているのです。

日本茶関係のお仕事に関わらせてもらったのがきっかけの一つでもあったので、とりあえずルールとして日本のお茶に絞りました。緑茶、ほうじ茶、玄米茶あたりから始めてみて、まあ飲むものがなくなってきたら、中国茶とか、紅茶とか、それもなくなったら、ルイボスとか、黒豆とか、茶葉じゃないお茶も…くらいに考えていたのですが。

2022年2月現在。700日を越えて、未だ日本茶の終わりが見えません。全く見えません。

先日、近所の朝市で静岡のお茶農家さんが30種類くらいのお茶を並べてニコニコと「たくさんできちゃったー」とおっしゃってて、飲んだことないお茶が30から一気に目の前に現れてクラクラしました(いい意味で!笑)。

なんていうか、解像度がめちゃ上がってるんです、お茶の。

お茶は、同じ茶葉でも温度や抽出方法、一煎目と二煎目でもその味わいが全く違うほど繊細です。また、厳しい日本茶産業の現状もある中で、日本茶をよくしよう、広めようという方たちのストーリーや思いが、作られるお茶に反映されているということも感じるようになりました。

飲んだ日本茶の量に比例して、日本茶ってこんなにいろんな味や楽しみ方、ストーリーを持つものなんだよ!ということを私も伝えたいと思うようになりました。でも「お茶はたくさんの種類がある素晴らしいものなのです!」とただ言うだけではなかなか伝わらない……。

お茶に、漫画がッ?!

そんなモヤモヤが晴れたのは、私のもう一つのライフワークである漫画を読んでいたときでした。

私のストレスフルな日常における楽しみの一つは、好きな漫画の新刊が出た時に、お気に入りのお茶を準備して、お茶をいただきながら漫画を読むことです。

「1000日茶」をやっているおかげで、家には常にいろんなお茶屋さんのいろんな種類のお茶が常備されていることもあり、「この漫画を読む時にはこのお茶!」というように、漫画とお茶のペアリングができることがあります。

最近は『ブルーピリオド』(山口つばさ、講談社)という美大を目指す高校生の漫画を読む時に、女川のお茶屋さん[TEAVER TEA FACTORY]さんの青い緑茶「EARL GREY PORTCITYを合わせてみました。単純に色…でもあるのですが、聞いてください!

『ブルーピリオド(1巻)』©️ 山口つばさ/講談社

このお茶の青は着色料のそれではなく、バタフライピーという青色のハーブと緑茶をブレンドしたお茶です。ハーブティーと緑茶をブレンドしていることで、味がぐっと締まります。美大を目指す高校生・八虎の青春の味だわ…なんて思いながら漫画を読みます。

このバタフライピーというハーブはレモンを入れると紫色に変化するんです。色を重ねていくイメージや、酸っぱい経験をすることで大人に成長していくブルーピリオドのキャラクターたちの姿に重なります……!

ということで、私なりにたくさんの素晴らしい日本茶を知ってもらう方法、それは、マンガとのペアリングではないかと

日本茶の味、個性、茶農家さんやお茶屋さんの持つストーリー。
漫画のストーリー、テーマ、作者のバックボーン。
それらをかけ合わせた、お茶と漫画のペアリングをご提案していこうと思います。

お茶と漫画、それぞれの世界をさらに広げていきます!

次回、誰もが知るあの漫画、◯ちゃんが登場……!

漫画『ブルーピリオド』(山口つばさ、講談社)
成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎(やぐち やとら)は、ある日、一枚の絵に心奪われる。その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術の世界へ身を投じていく。絵を描かない人にも刺さる熱くて泣ける美大受験物語! 月刊『アフタヌーン』にて連載中。
作品紹介ページ
お茶『EARL GREY PORTCITY』(TEAVER TEA FACTORY)
日本茶の枠に捕らわれない新たなお茶の専門店[TEAVER TEA FACTORY]。オーナーでブレンダーを務めるのは、フランスの有名紅茶専門店[マリアージュフレール]で長く活躍した内海氏がハンドブレンドする美しいお茶は多くのファンを魅了する。
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